| 名前 | 廣石 倫 |
|---|---|
| 出身地 | |
| 資格 | 宅建士,行政書士,FP2級 |
| 仲介業務 開始年月 |
年月 |
| オンライン 対応 |
ZOOM,Google Meet,Line,メール |
廣石行政書士事務所
所在地
千葉県松戸市西馬橋3-14-22
営業時間
09:00~18:00
定休日
宅建免許番号
免許()第号
ベストアンサー数
6件
ベストアンサー率:
13.95%
ベストアンサー数:
6件
その他の回答:
37件
回答総数:
43件
> 遺言書・遺産分割協議
2026/02/01
「相続させる」旨の遺言の内容が相続人でない者(愛人や元妻など)に不動産を相続させる旨の内容であった場合、その遺言の効力はどのように扱われますか。
その遺言に基づき相続登記可能ですか。
相続人である実子はその遺言は無効だと主張できますか。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「相続させる旨の遺言とはどのような遺言ですか?」とのご質問、ありがとうございます。
ご指摘の通り「相続させる」とは、本来は財産を受け取る人が「相続人」である場合に用いられる言葉です。
しかし実務上では、「相続させる」相手方が相続人でなかったとしても「遺贈する」という意味で解釈され、遺言は有効に作用します。その遺言に基づく所有権移転登記も可能です。
このような疑問が生じるのは「自筆証書遺言」でしょうから、それを前提としてご説明します。
自筆証書遺言とは、その名のとおり「遺言者が全文を自筆で作成する遺言書」です。
有効な遺言と認められるにはいくつかのルールがあり、財産目録を除く全文を遺言者自身が手書きで記すこと、日付・氏名を自著し、押印することなどが定められています。
このためパソコンで作成したものや「吉日」などの表記では無効とされてしまいます。
しかしながら、使用する文言についてはそれほど厳格ではありません。
本来、相続人以外に財産を取得させる場合には「遺贈」という言葉を用いるべきですが、この場合に「相続」という言葉を使ったとしても「遺言者がその相手に財産を贈りたい」という意志は第三者にも理解できるものであり、遺言を執行する場面ではその意思が尊重されます。
ただし、この場合の登記原因は「相続」ではなく「遺贈」となり、登録免許税や相続税もそれに従って扱われます。
実際、相続人以外に対して「相続させる」という文言を用いたもの以外にも、複数人の名前をあげて「⚪︎人で均等に分けるものとする」など、さまざまな表現で書かれた自筆証書遺言に触れる機会がありますが、このような表現を根拠に有効性が認められなかった経験は、少なくとも私にはありません。
一方、相続人である実子には遺留分が認められますから、仮にこれが侵害されている場合には遺留分侵害額請求ができることとなります。
以上、参考になれば幸いです。
> その他不動産売却一般
2026/01/30
お世話になります。
マンション売却を検討中で、媒介を1社に任せる前に「不動産売却のセカンドオピニオン」を取りたいです。
①相談先の候補(別の仲介会社/買取会社/不動産コンサル等)
②セカンドオピニオン側に渡すべき用意する資料
についてコメントを頂けましたら幸いです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「不動産売却のセカンドオピニオンは誰に依頼するのが現実的ですか?」とのご質問、ありがとうございます。
「お目当ての不動産会社と専任媒介契約を結ぶ前提で、その内容に関する意見がほしい」という主旨だと推察します。ただ、仲介会社にせよ買取会社にせよ、いずれも「相談者様のマンションの仲介をしたい」「買い取りたい」という競合の立場ですから、「セカンドオピニオン」という相談者様の希望には合致しにくいのではないでしょうか。
セカンドオピニオンを求めるのではなく、媒介を依頼する選択肢の一つとして、お目当ての不動産会社と対等の立場で査定や販売計画の提案を受けることをおすすめします。
媒介契約によってマンションを売却するケースでは、不動産会社は「成約が見込まれる価格(査定額)」やその根拠、自社の販売戦略などを提示し、「自社に売却を依頼するメリット」をアピールして媒介契約を勝ち取ろうとするはずです。買取業者であれば、媒介と買取の違いを説明し、自社の買取額を提示するでしょう。
いずれも相談者様が依頼する仲介業者とは競合の立場ですから、アドバイスをもらうこと自体に違和感があります。
セカンドオピニオンではなく、むしろ「依頼を検討する選択肢の一つ」として話を聞く方が適切と言えるでしょう。
また不動産コンサルタントという例示もありましたが、不動産コンサルタントという業務に具体的な定義がないため、そこに相談することが適切かどうかも不透明です。
媒介を依頼する際には、先ほどお伝えしたように複数の業者を比較対象として提案を受けるのが良いでしょう。
単に査定額だけで判断するのではなく、その会社の販売手法やスタッフとの相性などに着目するのも良いと思います。
ご相談の際には、登記事項証明書や購入時の重説・契約書、管理規約など、売却を依頼する際に用いた書類一式を全てご用意ください。
余談ではありますが…。
相続手続きなどを受任した際、不動産の売却のご相談を受けることが多々あります。相談者様がおっしゃる、セカンドオピニオンのようなアドバイスをするケースも少なくありません。
ただ、それは私が宅建業者ではなく、しかも「相続手続きで報酬をいただき、それに付随した業務としてやっている」から成立する、という側面があります。
一方、本来は競合する立場である不動産会社に対して「他社との媒介契約に関するセカンドオピニオンを求める」というのは、いささか酷な印象が否めません。その不動産会社には、全くキャッシュポイントが生じないからです。
以上を踏まえて、いくつかの仲介会社から提案を受けてみてはいかがでしょう。
相談者様のご希望の売却が実現できれば幸いです。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2026/01/25
宅地建物取引業者が売主で宅地建物取引業者以外の者が買主となる宅地建物の売買契約では、契約の解除に伴う損害賠償額の予定や違約金を定めるときは、その合計が売買代金の額の10分の2を超えてはならないという制限(宅地建物取引業法第38条)がありますが、個人が売主で宅建業者に仲介を依頼して売りに出す物件の場合には損害賠償額の予定や違約金に上限はないという認識で合っていますか。
コメントよろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「個人間の不動産売買で違約金に上限はありますか?」とのご質問、ありがとうございます。
確かに宅地建物取引業法第38条に定める「損害賠償額の予定等の制限」は、宅地建物取引業者が「みずから売主」となる場合にだけ適用される規定ですが、売主が個人の場合であっても損害賠償額の予定や違約金に上限がないとは言い切れません。
あまりに高額な違約金を定めて当事者間で紛争が生じれば、その違約金が無効とされる可能性があります。
宅建業法第38条第1項には、以下のように規定されています。
宅地建物取引業者がみずから売主となる宅地又は建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の十分の二をこえることとなる定めをしてはならない。
(e-Gov法令検索)
この条文によって制限を受けるのは宅地建物取引業者に限られますから、確かに個人間の不動産売買では20%を超える違約金を定めても問題がないように思われます。「一律〇%以内」という上限を定めた他の法律も見当たりません。
しかし一般的には、宅建業者がみずから売主の場合と同様に、違約金は「売買代金の20%程度が上限」と認識されています。
過大な違約金を設定したとしても、「公序良俗に違反する」として無効となる可能性があるのです。
実務上では、個人間の売買であっても宅建業法の制限に準じて売買代金の20%以下に設定されることがほとんどです。
また過去の裁判例を見ても、違約金が実際の損害に比べて過大なことから暴利行為に当たると判断され、契約条項そのものが民法90条の公序良俗に違反する可能性があるとされた例などが存在します。
つまり個人間売買でも、違約金の上限は事実上20%として扱われていると考えるのが妥当と言えるでしょう。
参考になれば幸いです。
> 住宅ローン・金利
2026/01/25
現在のローン返済は一度も滞らせたことがありませんが、ネットで「借り換え審査は新規よりも落ちやすい」という記事を見かけて不安になっています。
転職はしておらず年収も上がっていますが、築年数が経過したことによる「担保価値の下落」などは審査にどの程度影響するのでしょうか。
宅建士さんの視点から、返済実績があるのに審査に落ちてしまう意外な落とし穴や、審査を通すためのアドバイスを伺いたいです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「住宅ローンの借り換え審査が新規借入時より厳しいと言われる理由は?」とのご質問、ありがとうございます。
結論から申し上げますと、借り換えの審査が新規借り入れよりも特別に厳しいというわけではありません。
しかし、そもそも住宅ローンの借り換えは、「今現在借入れ中の住宅ローンよりも条件が良くならなければ意味がない」という側面があります。つまり「借り換え自体の審査難易度が高い」のではなく、「希望の条件を満たすことが難しい」のではないでしょうか。
詳しくご説明します。
一般的な借り換えは、既存の住宅ローンの「残債額」を、「同じ残存期間」で借り入れるのが原則です。そこで、ご質問者様が指摘されている「築年数が経過したことによる担保価値の下落」の問題が生じます。
例えば当初借入の際、物件価格だけでなく諸費用なども含めた総額で住宅ローンを組んでいた場合などでは、不動産の残存価値が残債額に見合わなくなっている可能性が考えられるのです。
地価の下落で不動産価値が低下したなどの特殊要因がなかったとしても、減価償却によって建物の価値は年々下がっていきます。
一方で、多くの住宅ローンで採用されている「元利均等返済」の仕組みでは、初期の返済はほとんど利息に充てられますから、借り換え時の残債は思ったよりも減っておらず、不動産の担保評価を上回っている可能性も否めません。
この場合、残債額すべての借り換えができず、ある程度の自己資金を拠出しなければならないケースも出てくるでしょう。当然のことながら、既存の住宅ローンの一括繰上返済手数料や抵当抹消費用、新たに借り入れる住宅ローンの保証料・事務手数料・抵当設定費用などの諸費用も必要です。
これで「借り換えに要するコストを考慮すると、希望の借り換えは実現できない」という結論に達すれば、「借り換えの審査は難しい」と感じるのではないでしょうか。
このほかにも、「当初の借入時よりも年齢が上がったことで、希望の団体信用生命保険に入れない」などのリスクも考慮すべきです。さらに言えば、健康状態に不安があり団信の引受け自体が拒絶されれば、フラット35を除く多くの住宅ローンが承認されません。
借り換えを検討する理由として挙げられるのは、「より金利の低い住宅ローンを利用する」「変動金利から固定金利に切り替える」などではないでしょうか。特に前者の場合、借り換えによって得られる「利息軽減の効果」が、「借り換えに要するコスト」を大きく上回らなければ、借り換えをする意味がありません。
ご質問者様のように、「現在のローン返済は一度も滞らせたことがなく、転職もなく年収も上がっている」という状況であれば、借り換え審査が落ちやすいということはあまり考えられないでしょう。
とはいえ、希望の条件を満たせるか否かはまた別問題です。
借り換えによってより良い条件を勝ち取ることは、単に新規の住宅ローンを組むよりも難しい、ということは十分に考えられるのです。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2025/12/22
隣地斜線制限が確認申請時にどんな影響を与えますか?
行政のチェックポイントや、よくある審査での指摘例などについて解説おねがいします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「隣地斜線制限が確認申請時に与える影響は?」とのご質問、ありがとうございます。
隣地斜線制限は、その名の通り「隣地」の日当りや通風を確保するために建物の高さを制限する規制です。
建物の設計において、特に屋根の形状のなどに影響を及ぼします。
隣地斜線制限は建築基準法第56条に定められている高さ制限・斜線制限の一つで、地盤面から一定の高さを基点として、基準となる勾配(1.25〜2.5)で斜線を引いて高さを定めます。建物の高さを一律に定める絶対高さ制限とは異なり、隣地に近いほど高さの制限が厳しくなる仕組みです。
このように建築確認申請において「建物の高さや形状」を制約する重要な要素となるため、これに適合しない設計図書は原則として建築確認がおりません。
「斜線」という規制の方法ですから、適合のポイントは建物の高さと隣地からの距離です。
例えば隣地境界から建物を後退させて空間を確保すれば、高さの許容量は広がります。
つまり審査の際には、斜線の起算点を正確に図面に記し、斜線内の高さに収まっていることを示す必要があるのです。
とはいえ建物を建てる敷地は、高低差のない平面の整形地であるとは限りません。地形が複雑であれば、それだけ計算も複雑になりがちです。
このようなケースであっても、設計者の意図を、審査機関が図面上で明確に把握できることがポイントとなります。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2025/12/22
建築基準法第22条区域(法22条区域)とは具体的にどのような地域のことですか?
防火地域・準防火地域との違いや、住宅購入や建築確認時の実務で気をつけるべきポイントを、宅建士目線で実例を交えてわかりやすく解説してください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「建築基準法第22条指定区域とは?」とのご質問、ありがとうございます。
建築基準法第22条指定区域(法22条区域)とは、火災時の延焼を防ぐため、建物の屋根や外壁に燃えにくい材料を使用することが義務付けられたエリアのことです。
都市計画法に定める防火地域や準防火地域ほどの耐火性能は求められないものの、最低限の不燃性を確保する必要があります。
防火地域や準防火地域以外で、火災の被害が比較的大きくなりやすい市街地などで指定される規制です。
法22条区域内で制限される内容は、主に木造建築物の屋根や外壁に用いる建築材料です。
屋根に関しては「不燃材料で造る、または葺く」とされ、瓦やスレート、金属板などが該当します。
一方の外壁に関しても、延焼のおそれのある部分には防火サイディングや土塗壁など防火性能の高い材料を用いなければなりません。
NGとされる例を挙げるならば、わら葺屋根や板張り外壁の古民家などが分かりやすいでしょう。
耐火性能に関して最も厳しい制限が設けられるのは防火地域です。
防火地域では原則として、階数が3階以上、または延床面積が100㎡を超える建物は耐火建築物(鉄筋コンクリート造など)にする必要があります。木造の建築も不可能ではないですが、一定の耐火性能を満たさなければならないため建築コストが高くなる傾向があります。
その次に制限が厳しいエリアが準防火地域で、こちらは防火地域ほどの規制はないものの、木造建築物ではやはり外壁や軒裏などを防火構造(燃えにくい素材で覆う等)にするなどの対策を講じなければなりません。
法22条区域ではこのような高水準の耐火性能こそ求められませんが、ある程度住宅が密集した市街地などでは広範な延焼を防ぐための最低限の基準が必要です。
これが定められたエリアが法22条区域です。
> 不動産用語・その他雑学
2025/12/07
マンションの一般的な劣化現象の1つだそうですが、具体的にどのような現象ですか?修繕は可能ですか?
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「白華現象とは何ですか?」とのご質問、ありがとうございます。
白華現象とは、コンクリートの表面に白い粉や結晶が生じる現象のこと。それ自体は強度に大きな影響を及ぼすものではなく、むしろ「汚れ」と認識してもらった方が正解です。
詳しくご説明していきます。
白華はコンクリートに含まれる水分によって水溶性カルシウム成分が表面に溶け出し、炭酸カルシウムの結晶を作る現象です。コンクリートの性質として生じる現象で、施工して間もないタイミングでも起こりますから、一概に劣化とも言えません。
とはいえコンクリート打ちっぱなしの外壁などでは、美観を大きく損なうことにもつながるでしょう。このような場合はブラシや市販の白華除去剤などを使って清掃することをおすすめします。
前述の通り、白華自体はコンクリートの強度に影響を及ぼすものではないですが、繰り返し発生するような場合は「コンクリート内部に継続的に水が侵入している」などの問題が生じている恐れがあります。
気になる場合は建築士に相談してみると良いでしょう。
> 分譲マンション管理(維持・修繕)
2025/10/14
大規模修繕があるのですが、設計監理方式ですすめることに決まりました。
コンサルタント会社を選定するというステップですが、当マンションの管理会社が有力です。
理事達もほぼ決まりという雰囲気です。
まあ、一番マンションの状態が分かっていて信頼もそれなりにあります。
このような状況で合い見積もりとるために別の会社から応募が見込めるのでしょうか?
また、他のコンサル会社を見つけるためにどのような方法で探し出せるのでしょうか?
また、応募してくれるものなのでしょうか?
教えて頂ければと思います。
当マンションは横浜にあり、規模としては41戸です。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「大規模修繕工事におけるコンサルタント会社の募集について」のご質問、ありがとうございます。
既存のコネクションだけに頼らず設計・監理者を選定するのであれば、建設業界紙への公募記事の掲載が有力な手段です。具体的には、「建通新聞」という日刊の建設業界新聞へ「マンション大規模修繕の設計・監理公募」という記事を掲載してもらうのです。
現時点で管理会社(その関連会社)への委託が有力とのことなので、それを覆せるかは定かではありませんが、当然「施工者選定」の際にも活用できる方法ですから、知っておいて損はないでしょう。
建通新聞では、マンションの規模や建築年などの概要、委託する業務の内容などと共に、応募条件などをまとめて依頼すれば、それを記事として掲載してくれます。記事を読んだ事業者が、応募条件を踏まえてエントリーする仕組みです。
横浜のマンションでしたら、神奈川支社に連絡を入れてみたら良いでしょう。
「マンション大規模修繕の設計監理の公募」と伝えれば、適切な部署に取り次いでもらえると思います。
ただし今回のケースで設計・監理者を公募するのは、いささかハードルが高い印象も否めません。決まりかけている管理会社を差し置いて他社のエントリーを受け付けるわけですから、その管理会社がどこまで協力してくれるかが不透明だからです。
マンションの管理組合は単なる区分所有者全員の集合体ですから、必ずしもマンションについて詳しい訳ではありません。当然、理事会も然りです。
つまり、設計監理という重要な業務を担うコンサルタントを選ぶのに、「必要十分な情報提供や適切な応募条件の設定が、管理組合独自でできるのか」という問題が生じます。たまたま「マンションデベロッパーに勤務するなど、詳しい方が理事をやっている」といったケースでもない限り、管理会社の助けがなければ簡単ではないでしょう。
応募を受け付ける窓口すら、管理会社でなければ対応できない可能性も否定できません。
それでもなお「この手段を知っておくべき」なのは、次のステップで施工会社を選ぶ際にも有効だからです。
施工者を募る際には、コンサルタント会社が適切な施工内容の提示や応募条件の設定を行ってくれる可能性が見込めます。
発注金額がより高額になる場面で、既存のコネクションだけに頼らずに工事発注を広く認知させられることは、大きなメリットにつながる可能性が高いでしょう。
建設業界に勤める方でなければ、そもそもこのような業界紙の存在を知り得ないかもしれません。
ただ、発注者としてそれを活用する選択肢があることは、ぜひ知っておきましょう。
参考になれば幸いです。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2025/10/03
宅地に家を建てる場合と比較してどのようなデメリットが考えられますか?
逆にメリットはありますか?
コメントいただけますと幸いです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「雑種地に家は建てられますか?」とのご質問、ありがとうございます。
結論からお伝えすると、地目が雑種地であっても、それ自体が要因となって家が建てられないことはありません。
建築が制限される可能性があるとすれば、雑種地という地目ではなく、別の要因によるものです。
詳しくご説明していきます。
そもそも地目とは、土地の用途を23種類に分類して示したもので、現状に応じて定められます。宅地や公衆用道路、田、畑、原野、山林などのほか、雑種地もよく見られる地目です。
その中でも雑種地は「他の22種類のいずれにも該当しない土地」という少々分かりにくい分類なのですが、具体的には駐車場や資材置き場、ゴミ置き場などを想像してみればピンと来るのではないでしょうか。
例えば「月極駐車場だった敷地に家を建てる」というケースを想定すれば、地目が要因となって家を建てることに支障が出ることはありません。
地目は現況に応じて定められますが、自動的には変わらないという点には注意が必要です。
雑種地に家を建てたのであれば、その事実を法務局に申請して地目を「宅地」に変更してもらわなければなりません。
家が建っている敷地であっても、登記簿上の地目が「宅地」でないケースが散見されるのはこのためです。
雑種地に家を建てることのデメリットを強いて挙げるとするならば、この「地目変更登記」の手続きが必要な点と言えるでしょう。
登録免許税は掛かりませんので、ご自身でやれば登記事項証明書や地積測量図の取得費用など数千円の出費で収まりますが、土地家屋調査士に依頼すれば最低でも数万円程度の費用を要します。
ちなみにですが、「地目は現状に応じて定められる」と記した通り、雑種地から宅地に変更するのは原則として建築後です。
お住まいを新築した際には建物の表示(表題部の登記)を土地家屋調査士に依頼するケースが大半でしょうから、地目変更登記も併せて依頼するのが間違いありません。
とはいえこの辺りの手続きはハウスメーカーなどがしっかりと認識していますから、ご質問者様はさほど気にされなくても大丈夫かと思います。
デメリットがこの程度ですから、逆にメリットとして特筆すべきものも思い当たりません。
建築が制限される可能性としては、例えばそこが市街化調整区域であるなど、別の要因によるものといえます。
また「法令上は家を建てられるけれど、ライフラインの整備が十分でない」など、他の要因から宅地としての利用に適さないケースもあるでしょう。
この際「雑種地」という要素は無視して、「その土地がご自身の希望に合致するか」「別の要因で建築の支障はないか」の観点で検討することをおすすめします。
ご質問者様がご希望の不動産を手に入れられれば幸いです。
> 固定資産税・その他税金一般
2025/10/03
このような場合には固定資産税は一般的に高くなると聞きましたが、誰がどのような基準で固定資産税の評価額を変えるかについて知りたいです。客観的な計算基準があれば教えてください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「畑から宅地に地目変更すると固定資産税はどう変わる?」とのご質問、ありがとうございます。
ご質問にある通り、地目を畑(農地)から宅地に変更すると固定資産税が大幅に上がる可能性があります。
とはいえ、上がり幅はその農地の立地条件などによって大きく異なるため、端的に数値を示すことができません。
例えば「都市部の農地で、特例の適用によって税額が抑えられていた」というケースでは、数100倍に膨れ上がる可能性も否定できないほどです。
以下に詳しくご説明します。
そもそも畑や田(農地)の固定資産税が宅地より低く設定される理由は、主に2つです。
1つ目は食料生産という重要な産業である農業を保全するため、もう1つは農地としての収益性が、住宅などへの利用価値よりも低く評価されるためです。
このため畑(農地)から宅地に転用すると、固定資産税が上がるという現象が起きるのです。
固定資産税の評価額は市区町村(東京都23区は都)が、固定資産評価基準に基づいて定めます。
公示価格の70%程度が目安とされており、土地の形状や立地条件、利用状況などによって補正して算出する仕組みです。
都市部などで「固定資産税路線価」が定められた地域では、道路ごとに付された1平方メートルあたりの単価に、面積と特例などによる補正率を乗じて「課税標準額」を算出します。なお、税率は1.4%です。
・固定資産税額=課税標準額×0.014
路線価が定められていない地域の場合には、国土交通省が公表する公示地価や都道府県が公表する地価調査の価格、評価額が類似している近隣の土地を基準に評価します。
この場合にも、宅地に比べて農地の方が補正率などの影響で評価額は低く抑えられる仕組みです。
このように、畑か宅地か、つまり土地の利用状況は評価額を決定付ける重要な要素であることは間違いありませんが、注意すべきポイントがあります。それは「登記簿上の地目と課税地目が必ずしも一致するとは限らない」という点です。
課税標準額は、土地の「現況」に応じて評価する仕組みで、課税主体が土地の利用状況を判断します。このため登記簿上の地目が「畑」であっても、実際には「宅地」として利用されているのであれば、「宅地」という評価で課税するのです。
毎年4月から5月ごろにかけて市町村などから送られてくる固定資産税納税通知書には登記地目とともに課税地目が記載されていますが、登記地目「畑」、課税地目「宅地」のように、一致していないケースも散見されます。
例を挙げれば、「法に則した農地転用の手続きを経て畑に家を建て、そのまま地目変更登記をせず畑のままになっている状態」などが分かりやすいでしょう。この場合には、現況に応じた「宅地」として評価されるのです。
このように課税主体が対象の評価や税額を決定して納税者に通知する課税方式を賦課課税といい、所得税のように納税者が申告して税額が決定される申告納税方式とは明確に異なっています。
農地と宅地で固定資産税にどの程度の開きがあるかは、その土地の立地条件によって異なります。
例えば市街化区域にある農地の場合、原則として「宅地並み」という水準で課税されます。つまり用途を変更しなくても、すでに宅地と同等の税負担となっている場合もあるのです。
市街化区域では農地転用に特別な許可を必要とせず、届出だけで宅地として利用できますから、農地として評価額を抑える仕組みが適用されません。
ただし、生産緑地や特定生産緑地などに指定され、税制上の優遇措置を受けている場合は注意が必要です。
この制度は「都市部の農地を保全し環境を守る」という趣旨から、市街化区域内であっても建物の建築や開発など自由な土地利用が制限される代わりに、近隣の宅地と比較して大幅に評価額が抑えられるという特例が適用されているのです。
つまり市街化区域であっても農地として低い評価額が適用されているため、指定から外れて宅地に転用すれば、評価額が大幅に跳ね上がる可能性があるといえます。
一方で市街化調整区域にある畑の場合には、原則として農地以外の利用はできず、宅地に転用するには農地法4条または5条の許可が必要です。
しかもそれには、その農地に応じて定められた許可基準を満たすことや、農地以外に利用するための合理的な理由などが必要とされ、必ずしも許可されるとは限りません。
農地転用が認められた場合には、宅地並みの評価額に切り替わることで固定資産税が増額となる可能性が見込まれます。
上記の通り、地目を畑から宅地に変更した場合でも、どのように固定資産税が変わるかは一概には言えません。
具体的な金額が気になるのであれば、市町村の資産税課などに問い合わせてみることをおすすめします。
> 住宅ローン・金利
2025/09/22
住宅ローンを組んで自宅兼事務所用に中古住宅を購入する際に気を付けるべき点についてアドバイスお願いします。
住宅購入後に住宅の一室をリフォームして税理士事務所を開業したいと考えています。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「自宅兼事務所の住宅ローン審査について」のご質問、ありがとうございます。
回答させていただきます。
原則として、住宅ローンは「自己(もしくはご家族)居住用の不動産」を購入する場合に限って使用できる特別なローン商品で、事業用の不動産を購入する場合には使えません。
このため、まずは居住用と事業用それぞれの面積とその比率を算出する必要があります。この割合を踏まえて、不動産全体の価格を「住宅部分の金額」「事務所部分の金額」に分けて考えるのです。
税理士さんでしたら、事務所併用住宅の経費算入などの観点と同様に考えていただければ腑に落ちやすいのではないでしょうか。
一般的な住宅ローンでは、融資金を利用できるのは住宅部分の購入費用に限られます。仲介手数料や登記費用など購入に伴って生じる諸費用への充当も同様に、居住用部分の割合が上限です。
おそらく国内で最も名の知れた住宅ローンといえるフラット35を例に挙げれば、ご質問者様のケースでは「居住用部分が全体の50%以上」という条件を満たした上で、「居住用部分の割合に応じた金額」を上限とするのであれば利用できます。
仮に5,000万円の家を購入してそのうち20%を事務所に充てるのであれば、借入額の上限は4,000万円になる、というイメージです。
不足する1,000万円に関しては、自己資金として用意するか、別途借入をするなどで資金を調達しなければなりません。
特に「居住用部分が全体の50%以上」という点はとても重要で、居住用部分が面積の半分を下回る不動産は多くの金融機関で住宅ローンの融資対象と認められません。
また、住宅ローンとは別のローンを組んで事務所部分の資金を調達する場合には、2番以降の抵当設定となる点にも注意が必要です。
抵当権の順位は貸し倒れリスクに直結しますから、お金を貸す側の金融機関側から見ればリスクの高い融資と判断されかねません。
フラット35を例に挙げましたが、住宅ローンを用いて事務所併用住宅、店舗併用住宅を購入する場合の一般的な考え方は上記の通りです。
ただし数は少ないものの、金融機関によっては事務所併用住宅全体の融資を一括して借入できる住宅ローンを取り扱っています。このような商品を選択するのも一つの方法です。
ちょうど対比しやすい二つのローンを扱っている、日本モーゲージサービスの商品を例に挙げてみます。
一つ目は先ほど例に挙げたフラット35です。
購入総額5,000万円で、そのうち20%が事務所の場合の借入上限は4,000万円となります。
さらにフラット35では、借入金の割合が住宅部分の価格の90%(この場合は3,600万円)を超えると金利が跳ね上がる仕組みのため、「90%をフラットで、残り10%を協調融資商品で借りる」という手段を取るのが一般的。
日本モーゲージサービスの例では、3,600万円をフラット35で、400万円をベストミックスというローン商品で借り入れます。
残る事務所部分の1,000万円と、さらにリフォーム費用に関しては、別の方法で資金調達を考えなければなりません。
二つ目の選択肢は「十色」という、「事務所部分も含めて一括で借入ができる」という特徴を持つ住宅ローン商品です。
住居部分が延べ床面積の50%以上であれば、店舗・事務所併用住宅全体の融資に利用できるだけでなく、リフォーム費用にも充てられるといメリットを持っています。
つまり、5,000万円の購入価格とリフォーム費用の総額を、一つの住宅ローンで調達することが可能です。
十色はフラット35と異なり変動金利で、なおかつ一般的な住宅ローンと比較すれば金利が高めというデメリットはありますが、ご相談者様の借り方では有力な選択肢となるのではないかと思います。
ちなみに、ですが。
事務所としての利用を想定していながら、それを隠して住宅ローンを組むことはおすすめできません。
前述の通り住宅ローンは「自己居住用の不動産」を購入する場合に限って使用できる特別な商品ですから、それを他の用途に流用することは重大な契約違反と見なされる可能性があります。
そういった観点を踏まえて、適切なローンを選びましょう。
少しでも参考になれば幸いです。
> その他不動産賃貸一般
2025/08/03
今マンションの購入を検討していますが、数年以内に海外駐在の可能性があります。
そのことを不動産屋に相談し、駐在中はリロケーションも考えていると伝えたところ、「最長で5年程度の駐在期間になる可能性があるのであれば、おそらく銀行はリロケーションは認めないし、仮に認める銀行があったとしても、銀行は少しでも金利を得たいと思うのが通常なので、投資用ローンへの借り換えを指示してくるので諦めた方がよい。銀行に無断でリロケーションを行うのは、一括返済を求められるリスクがあるため、絶対にやってはいけない」と言われました。
一方で、別の不動産屋からは、「駐在中のリロケーションは「正当事由」として駐在期間が5年程度であっても、通常の実務対応として銀行は認めてくれる。実態としても、駐在中は空き家となるリスクもあるため、リロケーションを行っているケースの方が圧倒的に多い。」と言われました。
どちらの見解を信用すべきでしょうか。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「住宅ローンが残っている中での海外駐在によるリロケーションについて」のご質問、ありがとうございます。
まず結論からお伝えすると、「仮に賃貸ができなかったとしても、その期間の支払いが可能か」という点を考慮して、購入の可否を判断すべきかと思います。
詳しくご説明していきます。
第一に、住宅ローンはあくまでも「ご自身、もしくはご家族が生活するための住宅にしか利用できない」というのが大前提です。
とはいえ現実的に、転勤に伴って自宅に住むことができなくなる可能性もあるでしょう。
この場合、例外的に賃貸が認められる可能性があります。「転勤によって一定期間だけ賃貸する」という事例は、実務上でも決して珍しくはありません。
しかし「原則」は自己利用、賃貸利用が認められるケースはあくまでも「例外」です。
可否を判断するのは金融機関ですから、いずれの不動産会社も、現時点では推測で話しているに過ぎません。
前者の不動産会社は原則論に立脚した説明、後者は実務経験に基づいた説明と言えますが、あくまでも可能性の話ですから、どちらを信用すべきとは言えません。
期限の利益を喪失する、つまり一括返済を求められるケースは、「金銭消費貸借契約」の条項に定められます。原則論を踏まえれば前者の見解が正しいとも言えるでしょう。しかしながら海外赴任という限定的な期間の賃貸を理由に、貸し剥がしのような扱いを受けるのは、私も実務上経験がありません。
では後者が正しいかというと、そうとも言い切れないのが実情です。不動産会社のスタッフは融資継続の可否判断の主体ではないにも関わらず、単に経験則だけで「正当事由」と断定するのは、いささか無責任な印象を受けます。
将来的に住宅ローンの利用規定がさらに厳格化し、「例え転勤などの事情であっても、投資用ローンへの借り換えを指示される」可能性も否定できないからです。
また、「銀行に無断でリロケーションを行うのは、一括返済を求められるリスクがあるため絶対にやってはいけない」というのは紛れのない事実です。もし勝手に賃貸したら、一括返済を迫られる可能性は跳ね上がります。
このため質問者様が今すべきことは、「原則論を踏まえた上で、想定されるリスクを許容できるか否かを判断すること」と言えるでしょう。
具体的には、「海外赴任期間中、賃料収入がなかったとしても、住宅ローンの支払いや管理費・修繕積立金、固定資産税などの負担を許容できるか」という点です。
現時点では、「賃貸して収入を得る」という想定そのものが不確実なものといえます。リロケーションはあくまでも選択肢の一つではあるけれど、それを前提に資金計画を立てるのは好ましくありません。
金融機関が住宅ローンを継続したまま賃貸に利用することを認めたとしても、希望する賃料で入居者が決まるとは限らないでしょう。不動産賃貸経営で考慮すべき、「空室リスク」をはじめとするさまざまなリスクを認識しておくことも必須です。
これらをしっかり認識した上で、購入の可否を検討しましょう。質問者様がご希望の不動産を手に入れられれば幸いです。
> 不動産用語・その他雑学
2025/01/20
公図の作成者について教えてください。
あと、法務局で閲覧できる公図と現況がずれていたら訂正や更新はされますか。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「 公図は誰が作成しますか?」とのご質問、ありがとうございます。
公図とは、本来法務局が備えておくべき「不動産登記法第14条に基づく地図」の代わりに暫定的に備えられているもので、正式名称を「旧土地台帳附属図面」と言います。
「旧」という言葉が示す通り「過去に作成されたもの」であり、14条地図の代用に過ぎません。
このためご質問に端的に回答すれば、「誰も作成しない」が答えになります。
図面に記された土地の形状や大きさが現況と異なることも珍しくはないですが、そうであっても訂正や更新はされません。
参考までに不動産登記法では、以下のように定められています。
第十四条 登記所には、地図及び建物所在図を備え付けるものとする。
参考:e-Gov法令検索「不動産登記法」
https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123/#Mp-Ch_3
ここで規定された地図とは「正確な測量に基づいて、筆の大きさや形状、配置を示した地図」であり、そもそも公図はこの要件を満たしていません。
しかし、正確な地図を作成するには全ての土地の筆界を確定しなければならないため、多大な時間と労力を要します。
このため法に定められた地図が完成していない地域では、この代用品として今も公図が用いられているのです。
法務局で地図を請求すると、対象地に14条地図が整備されている場合は14条地図が、整備されていない場合は代わりに公図が提供されます。
土地が細分化され権利関係が複雑な都市部では地図の整備が進んでおらず公図が提供されるケースが多いのですが、土地区画整理事業を行ったエリアや地方部などでは、14条地図を目にすることもあるでしょう。
> 住宅ローン・金利
2024/12/02
3600万円を35年で借りた場合の月々の支払い額はいくらになりますか。利息総額はいくらになりますか。返済条件や金利条件等は適当な形で設定していただいて構いません。できれば固定変動それぞれについて返済シミュレーションを記載いただけると助かります。よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。
「3,600万円を35年で借りた場合の月々の支払い額はいくらになりますか」とのご質問、ありがとうございます。
一般的に用いられる固定と変動の金利を想定し、返済シミュレーションや選ぶ際の注意点についてもご説明いたします。
まず固定金利では、国内で最も名の知れた住宅ローンともいえる「フラット35」の利用を想定して解説します。
2024年12月現在、多くの金融機関が採用しているフラット35(35年返済)の金利は1.86%です。
ただしフラット35には、住宅金融支援機構が定める基準をクリアした優良な住宅を取得する場合には一定期間の金利を引き下げる「フラット35S」、子育て世帯や若年夫婦世帯の場合に一定期間の金利を引き下げる「子育てプラス」など仕組みがありますから、こちらが適用された場合も併せてみていきます。
・フラット35を利用した場合
フラット35を利用して金利1.86%で3,600万円を借り入れた場合、月々の支払額は「11万6,684円」です。
この場合の返済総額は4,900万7,216円、利息総額は1300万7,216円です。
フラット35は全期間固定金利の商品ですから、仮に返済途中に経済情勢が大きく変わっても、支払い額は完済まで変わりません。
・フラット35S(Aタイプ)を利用した場合
フラット35Sとは、住宅金融支援機構が定める要件をクリアした住宅の取得にフラット35を利用する場合、一定期間金利が引き下げられる仕組みです。
Aタイプが適用された場合は当初5年間、金利が0.5%引き下げられます。つまり、フラット35S(Aタイプ)を利用した場合の適用金利は当初5年間は1.36%、6年目から1.86%になる仕組みです。
これを利用して3,600万円を借り入れた場合、当初5年間の支払額は10万7,774円で、61回目の支払いから11万5,485円になります。
この場合の返済総額は4,804万1,035円、利息総額は1,204万1,035円です。
・フラット35S(Aタイプ)に子供2人の金利優遇(子育てプラス)が適用された場合
子育てプラスは子どもの人数などに応じて金利が引き下げられる仕組みでフラット35Sとの併用も可能です。
フラット35S(Aタイプ)に加え、子供2人の金利優遇が適用された場合、当初5年間は金利が1.00%引き下げられます。適用金利は当初5年間は0.86%、6年目から1.86%です。
これを利用して3,600万円を借り入れた場合、当初5年間の支払額は9万9,290円で、61回目の支払いから11万4,222円になります。
この場合の返済総額は4,707万7,487円、利息総額は1,107万7,487円です。
つまり、フラット35とフラット35S(Aタイプ)では返済額で96万円ほどの差が生じ、子育てプラスではさらに96万円ほど軽減される計算になります。
・変動金利(0.625%)を利用した場合
金利0.625%で3,600万円を借り入れた場合、月々の返済額は「9万5,453円」です。
完済まで金利変動がなかったと仮定すると、返済総額は4,009万0,056円、利息総額は409万0,056円となり、フラット35通常タイプと比較すると月々の支払額で2万円以上、総額では900万円近い差が生じる計算になります。
しかし、変動金利を利用する際は必ず金利上昇のリスクを考慮しなければなりません。
仮に5年後に金利が1.5%上がって2.125%になったとすると、月々の支払額は11万7,756円に跳ね上がり、この時点で固定金利の返済額を上回ってしまいます。
変動金利には、「金利が上がっても5年間は支払額が変わらない」「大幅な金利上昇があっても支払額の変動は1.25倍まで」などのルールがあり、急激な支払い負担の増加から債務者を守る仕組みが設けられていますが、実際には「いくら支払っても元金が減らない」という現象を生むリスクも内包しています。
総じて金利が低いのは変動金利ですが、住宅ローンを選ぶ際にはこのようなリスクを念頭においておくことが大切です。
> 住宅ローン・金利
2024/11/20
単独ローンからペアローンに借り換えすることもできると聞きました。
あえてそうするメリットがある場合としてどのような場合が想定されますか?
このような借り換えによって住宅ローン控除にはどのような影響がありますか?
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。
「単独ローンからペアローンに借り換えするメリットはありますか? 」とのご質問、ありがとうございます。
単独のローンからペアローンに借り換えることで影響が生じるものは、主に団体信用生命保険と住宅ローン控除です。
これらは単純にメリットともデメリットとも言い切れませんから、ご自身のケースに当てはめて検討することが大切です。
まず初めにペアローンの仕組みをざっと確認してみましょう。
ペアローンとは、ご主人様と奥様がそれぞれ主債務者となって個別の住宅ローンを組み、2つのローンを合わせて住宅取得資金の総額を調達する仕組みです。
住宅は共有となり、借入(プラス自己資金)の割合に応じて持分割合を決めるのが原則です。
ご夫婦それぞれが別の住宅ローンを組むことから、「団体信用生命保険も住宅ローン控除もそれぞれの借入額が上限となる」という影響が生じます。
団信で言えば、ご主人様がお亡くなりになったとしたらご主人様の住宅ローンだけが完済され、奥様の住宅ローンは残ります。
一方の住宅ローン控除も、それぞれの借入額に応じて控除額が決まります。
ご主人様単独の住宅ローンからペアローンに借り換えた場合、「減税分を2人で分け合う形になる」と考えれば分かりやすいでしょう。
これらがご相談者様にとって有効であると考えられるのであれば、それがメリットと言えます。
一例を挙げれば、ご夫婦2人が共働きを続ける想定で住宅を購入する場合です。
単独の住宅ローンは「どちらか片方にしか保険が掛かっていない状況」ですから、もう一方に万が一のことがあった場合のリスクに備えられません。
住宅ローン控除に関しても、一方だけがその恩恵を受けるより2人で分け合った方が、他の節税手法を組み合わせるなどの選択肢が広がります。
今回のご質問は「借り換え」とのことなのであまり関係ありませんが、一般的にペアローンの効果は「借入可能額を増やす」という点ばかりがクローズアップされがちで、確かにそれは大きなメリットと言えます。
しかしそれだけでなく、上記のような特徴を持つことを知った上で検討することが望ましいでしょう。
> 住宅ローン・金利
2024/10/29
過去に携帯料金の支払いが遅れたことが原因で住宅ローンの審査が通らないなんてことが実際にあるのか知りたいです。よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。
「携帯料金の滞納は住宅ローン審査に影響しますか?」とのご質問、ありがとうございます。
ご質問のケースでは、主に「分割払いにしている携帯電話本体の滞納」が審査の際に影響を及ぼします。
度重なる遅延や長期間の延滞などの場合には、住宅ローンの審査においても大きな障害となる可能性があるため注意が必要です。
一口に携帯料金と言っても、「月々の通信料と携帯本体の分割払い」で構成されているケースが少なくありません。この携帯本体の分割払いは、自動車ローンやクレジットカードの分割払いと同様の、いわゆる「ローン」の一種です。
このため、他のお金の貸借と同様に、個人信用情報機関に登録されるのです。
支払いが遅れた場合には、それを示す「A」などのマークが記載されますから、これが住宅ローンの審査にも悪影響を及ぼす可能性があります。
長期間の延滞の場合には「異動」と記録され、さらに審査に通過することが困難になります。
過去に支払いが遅れた記憶がある場合には、まずはご自身で個人信用情報を取り寄せてみると良いでしょう。
ご質問にはありませんでしたが、携帯電話の分割払いはあくまでもローンの一種ですから、「その支払い額も住宅ローンの審査に影響を及ぼす」ということも知っておきましょう。
住宅ローンの審査の際には、他の借入についても申告する必要があります。収入に対する返済額の割合(返済比率)が、審査において重要視されるからです。
この返済額には、携帯電話の分割払いも当然含まれます。
近年では携帯電話が高額になり、それに伴って月々の支払い額も大きくなりがちです。
「家族の分も含めて複数台の支払いをしている」といったケースでは、それ自体が審査においてマイナスになる可能性もあり得ます。
以上、参考になりましたら幸いです。
> 不動産契約・不動産登記
2024/10/16
不動産登記で登記識別情報を提供できない場合に利用できる制度とのことですが、具体的にどのような制度ですか。自分で利用できますか。必要書類や費用ややり方について知りたいです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「事前通知制度とはどのような制度?」とのご質問、ありがとうございます。
回答させていただきます。
事前通知制度とはご質問にもある通り、「不動産登記で登記識別情報を提供できない場合」に利用できる代替制度の1つです。「登記識別情報を提供できない」とは、登記識別情報通知を紛失してしまった場合などが該当します。
登記識別情報は再発行されませんから、これを紛失した場合には「登記の意思があること」を登記識別情報以外の方法で証明しなければならないのです。
事前通知制度の具体的な手続きは、法務局から申請人(登記名義人)に対して本人限定郵便で「登記申請があったこと」「自分が申請した内容に間違いない場合は2週間以内に申し出ること」を通知し、期間内に申出があったときにはじめて登記を行う仕組みです。
期間内に申し出がなかった場合、正当な登記申請と認められずに却下されます。
この事前通知制度は登記識別情報を提供できない場合に行う代替手段の基本といえる手続きですが、不動産売買の場面ではあまり利用されません。
申請から登記完了までに時間がかかる上、却下される恐れもあるからです。
このため一般的に用いられる代替手段は、司法書士などの資格者が「本人確認情報」を作成して申請する方法です。
ただしこの場合には、通常の登記費用の他に手数料が必要となる点に注意しましょう。
> 不動産ビジネス・不動産系資格
2024/10/14
個人が反復継続して不動産屋に不動産売買や賃貸を検討している知人友人を紹介してキックバックを貰うビジネスに違法性はありますか。
宅建業法の適用範囲外ですか。
紹介料を相場以上に貰い過ぎると捕まりますか。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「個人が不動産屋に友達を紹介して紹介料をもらうのは違法?」とのご質問、ありがとうございます。
ご質問のケース、「個人が反復継続して『不動産屋に』不動産売買や賃貸を検討している『知人友人を紹介して』キックバックを貰う」という形であれば、それが直ちに宅建業者に該当するとは言えないでしょう。
法解釈に関しては弁護士などの範疇になりますので、私がこれまでに宅建業免許の取得に関する依頼を受け、監督行政庁の担当者に相談した内容の範囲で回答させていただきます。
ご質問のような「不動産業者に顧客を紹介して報酬を得る」というビジネスは実際に存在しており、ネット上の「お仕事情報」系のサイトなどでも散見されるものです。
この場合、ご質問者様が宅建業法の規制を受けるよりもむしろ、紹介される側の不動産業者が「紹介する人員を従業者に含めるか」などの点で規制を受ける可能性があります。
「顧客を獲得する」という不動産取引における業務の一部分を担っている訳ですから、従業員の1人としてカウントして従業者名簿に記載し、それを踏まえた適切な人数の専任の宅建士を配置するなどの必要が生じる可能性があるからです。
仮にご質問者様が宅建士の資格をお持ちだったとしても、専任の宅建士としての登録が可能かは微妙なところです。
専任の宅建士は「営業所に常駐する」などの要件を満たさなければならないため、ご質問のケースでは専任性が認められない可能性が高いでしょう。
以上が、私の経験上で得た行政側の見解です。
「そもそも宅建業法が『フリーランスの営業マンが宅建業者と契約して業務を行ったり、顧客紹介に特化した業務で報酬を得るなどの勤務形態』を想定しておらず、多様な働き方をカバーしきれていないのが実情」とも話されていました。
紹介料に関しては私の個人的な想像ですが、「宅建業者から個人に対して支払われる報酬」であるため、仲介手数料の上限額がそのまま適用されるとは考えにくいのではないでしょうか。
宅建業法の規制は宅建業者が顧客から受け取る報酬の上限を定めたもので、宅建業者が従業員に対していくらの給料を払おうが関係ないからです。
以上、参考になりましたら幸いです。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2024/10/12
具体例つきで分かりやすく解説ください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「特定物債権と種類債権の違いとは?」に回答させていただきます。
特定物債権はその名の通り「物」自体を特定するのに対し、種類債権は対象の「種類や数量」だけを定めた債権です。
ちなみに「債権」とは、財産上の一定の行為を請求する権利を指します。
分かりやすい具体例は「新車の購入」と「中古車の購入」です。
新車を購入する場合には、Aという車を1台、グレードは何、色は何など「種類と数量」を定めて契約を結びます。
この種類と数量さえ合致していれば、販売店側はどの個体を引き渡しても債務を履行することが可能です。
この場合の購入者の債権が「種類債権」に当たります。
一方の中古車の場合、同じAという車であっても、年式や走行距離、修復歴の有無など、さまざまな条件から個体を特定して契約を結びます。販売店側は同等品であれば何でもよいわけではなく、特定された個体を引き渡す義務が生じるのです。
これが特定物債権です。
不動産の取引は、売買にしろ賃貸にしろ契約上で特定した物の引渡しを要しますから、特定物債権に該当します。
> 住宅ローン・金利
2024/10/04
住宅ローン6400万円を35年で借りた場合の月々の支払い額はいくらになりますか。利息総額はいくらになりますか。返済条件や金利条件等は適当な形で設定していただいて構いません。できれば固定変動それぞれについて返済シミュレーションを記載いただけると助かります。よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「6,400万円を35年で借りた場合の月々の支払い額について、固定金利と変動金利での返済シミュレーション」について回答します。
固定金利はフラット35の利用を想定し、通常のフラット35を利用した場合とフラット35Sを利用した場合のシミュレーションを、変動金利は銀行などで一般的に採用されている0.625%という数値を利用して試算します。
・フラット35を利用した場合
2024年10月現在、多くの金融機関が提供しているフラット35(35年返済)の金利は1.82%です。
これを利用して6,400万円を借り入れた場合、月々の支払額は「20万6,144円」となります。
フラット35は全期間固定金利ですから、支払い額は完済まで変わりません。
この場合の返済総額は8,658万0,236円、利息総額は2,258万0,236円です。
・フラット35S(Aタイプ)を利用した場合
フラット35Sとは、住宅金融支援機構が定める一定の要件をクリアした「質の高い住宅」の取得にフラット35を利用する場合、一定期間金利が引き下げられる仕組みです。
Aタイプでは、当初5年間、金利が0.5%引き下げられます。
フラット35S(Aタイプ)を利用して6,400万円を借り入れた場合、当初5年間は低金利で利用できるため月々の支払額は「19万0,364円」で、61回目の支払いから「20万4,015円」になります。
この場合の返済総額は8,486万7,084円、利息総額は2,086万7,084円です。
つまり、返済額は170万円ほど軽減される計算になります。
・変動金利(0.625%)を利用した場合
金利0.625%で6,400万円を借り入れた場合、月々の返済額は「16万9,694円」です。
完済まで金利変動がなかったと仮定すると、返済総額は7,127万1,389円、利息総額は727万1,389円となり、固定金利と比較すると月々の支払額で3万円以上、総額では1,500万円もの差が出ることになります。
しかし、これはあくまでも「金利変動がなかったら」という仮定の話に過ぎません。直近では、メガバンクが基準となる店頭金利を2.475%から2.625%に引き上げるなど、金利上昇の傾向が顕著にみられています。
なお、例で挙げた0.625%という金利は、「店頭金利2.625%から2.0%優遇して0.625%とする」などの方式によって導き出された数値で、一般的に用いられている手法です。
店頭金利の上昇は17年ぶりと長らく低金利が続いていたとはいえ、今後35年間低金利が続く保証はありません。
仮に5年後に金利が1.5%上がって2.125%になったとすると、月々の支払額は20万9,344円に跳ね上がります。つまりこの時点で、固定金利の返済額を上回ってしまうのです。
「いやいや、金利が1.5%も上がるなんて大げさな」と思う方もいるかもしれませんが、平成初期の店頭金利が8%を超えていたことを考えれば、あながち非現実的な数値とはいえないでしょう。
総じて金利が低いのは固定金利ですが、住宅ローンを選ぶ際には金利変動リスクを念頭においておくことが大切です。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2024/09/28
自宅が新築戸建ての場合、車庫証明申請の際に必要な添付書類である保管場所の所在図と配置図は誰が作成すべきものですか?専門家に作成を依頼した方がよいか教えてください。
あと、参考までに、アパートやマンション住みの場合についても教えてください。
マンション住みであれば管理会社か管理組合に依頼すれば提供してもらえるかについて知りたいです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「車庫証明を申請する際に添付する保管場所の所在図と配置図は誰が作成すべきもの?」に回答させていただきます。
車庫証明の取得に必要な所在図は「使用の本拠地と駐車場の位置関係などを示すもの」で、一方の配置図は「駐車場のサイズや申請する自動車の駐車位置を特定するもの」です。
いずれの書類もそれほど高い精度を必要とされるわけではありませんから、ご自身で作成するのが一般的です。
所在図・配置図を含め、申請に必要な書式は各警察署で取得できるほか、ホームページからもダウンロードできます。
ご質問のケース、新築戸建てで車庫証明を申請する際には、家とともに引き渡された配置図や外構図が役に立ちます。
この図面には敷地内の駐車場の配置や寸法が記載されていますから、これをトレースすれば容易に作成できます。
自宅と駐車場の位置関係、駐車場のサイズ、出入口の幅、前面道路の幅員の記載が必要ですが、住宅の配置図のようにミリ単位での正確な情報までは必要なく、2.5mなどの記載でOKです。
コピーした図面に必要事項を補記し、申請書面には「別紙添付」と記載する方法でも構いません。
これで配置図は完成です。
所在図はインターネットの地図を活用すれば良いでしょう。
こちらも申請書の枠内にトレースする必要はなく、プリントアウトした地図に自宅(駐車場)の場所を赤線で囲むなどして明示し、申請書面には「別紙添付」と記載する方法で対応できます。
住宅地図ほどの精度は求められませんから、Googleマップなど一般的なインターネット上の地図で十分です。
以上が「敷地内に駐車場がある新築戸建」の所在図・配置図の作成方法です。
一方で、ご自宅以外に駐車場を借りている場合やマンションなどの場合には、そもそも駐車場の配置図が手元にあるケースは稀でしょう。
この場合には駐車場の所有者や管理者から使用承諾書をもらう必要がありますから、承諾書への記入を依頼する際に合わせて配置図についても依頼してみると良いでしょう。
駐車場全体の配置や寸法を記載した書面の用意があるケースは珍しくなく、あとはご自身が利用する駐車区画を特定し、必要事項を補記すれば完成です。
機械式駐車場の場合には、幅と長さだけでなく、高さや重量制限の記載も必要となる点に注意しましょう。
所在図に関しては新築戸建と同じ方法で良いのですが、使用の本拠地と駐車場の距離(直線距離)を記載する必要があります。車庫は使用の本拠地(この場合はご自宅)から直線距離で2キロ以内という定めがあるからです。
自宅と駐車場を赤線で囲み、この2点に直線を引いて距離を記載します。
いずれの書面も製図の専門家が作成するような精度を求められる訳ではありません。
家の配置図や外構図が手元にない場合でも、巻尺を使って長さや幅をご自身で測ったレベルで十分です。
書面の作成は専門家に依頼せずともご自身で対応可能と思いますが、むしろハードルが高いのは「平日の日中でなければ申請ができない」という点かもしれません。
車庫証明の取得には、警察署に2回出向く必要があります。さらにナンバーが変わるのであれば、運輸支局に自動車を持ち込まなければなりません。
つまり引越しなどで住所が変わった際には、平日に何度も警察署や運輸支局に出向いて手続きをする必要があるのです。
自動車の住所変更などの手続きは厳格で、15日以内に手続きをしないと、普通自動車なら50万円以下、軽自動車なら30万円以下という罰金が課せられます。
平日に手続きの時間を作るのが難しければ、行政書士に依頼すると良いでしょう。
丁種封印の資格を持つ行政書士であれば、ご自宅でナンバーを付け替えることも可能です。
> 住宅ローン・金利
2024/09/25
住宅ローンの事前審査(仮審査)をハウスメーカー経由でするメリットとデメリットについて教えてください。
よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「ハウスメーカー経由で事前審査するメリットについて」とのご質問、ありがとうございます。
以前は住宅ローンの事前審査といえばハウスメーカーや不動産仲介会社を介して行うのが一般的でしたが、最近ではインターネットの情報などからご自身で金融機関を選び、事前審査を行う方も増えてきました。
ですが、とりわけ注文住宅を建築する場合には、ハウスメーカーを介して事前審査から融資実行までの一連の手続きを進める方が安心です。
メリットとデメリットとともに、その理由についてもお答えします。
ハウスメーカーに限らず、不動産売買仲介など「住宅ローンを利用して購入する顧客をメインターゲットとする会社」では、住宅ローンに関する情報も日々収集しているのが一般的です。
このためご自身で情報収集をするよりも、より効率的に有利な条件の金融機関を紹介してくれる可能性が高い点がメリットといえるでしょう。
金利や諸費用、融資条件などの面で「顧客にとって有利な金融機関」を紹介できなければ、受注のチャンスを逃すことにもつながりかねません。
仮に同一品質・同一価格の商品を2社が販売するとしても、利用するローンの金利差によって顧客の支払い額には差が生じてしまう、つまり価格差につながってしまうからです。
さらに注文住宅の場合には、契約時や着工時、上棟時など、工事の進捗に応じて中間金を支払うケースが大半です。それ以前に、土地の購入の際に融資が必要となるケースもあるでしょう。
このような段階的な融資は、金融機関によって扱いがまったく異なります。
そもそも住宅ローンとは「住宅に対する融資」ですから、住宅の引渡しと同時に融資を受けるのが前提です。
このため土地購入時や中間金の支払いには住宅ローンを利用することができず、別途「つなぎ融資」が必要となる金融機関も少なくありません。一方で、最終的な引き渡しの前に住宅ローン自体の分割実行に応じてくれる金融機関も存在します。
どちらが有利であるかはケースバイケースで、一概には言えません。
「つなぎ融資の方が金利は高いが、中途での抵当権設定が不要なため諸費用が抑えられる」などのケースも珍しくないからです。
中間金の支払い条件はハウスメーカーによっても異なりますから、そのような条件を踏まえたうえで適切な金融機関をご自身で探すのは、完成物件を購入する場合よりもさらに難易度が上がります。
事前審査の段階からハウスメーカーを経由して審査を進めれば、自社の支払い条件なども踏まえたうえで適切な金融機関を紹介してくれるでしょう。
これが最大のメリットです。
一方のデメリットは、利用できる金融機関が限られるケースがあることでしょう。
一般的な都市銀行のほか、地元の有力な地銀や信金、フラット35などは多くのハウスメーカーが取り扱っているでしょうが、ネット銀行などは取り扱っていない可能性もあり得ます。
昨今では、ネット銀行が提供する低金利や手厚い団体信用生命保険などが魅力のローン商品も多数存在していますが、これらの利用に難色を示されるケースもないとは言い切れません。
ネット銀行では、顧客自身が各段階で融資手続きを行わなければならないため、それが滞るリスクがあるからです。
もしお目当ての金融機関が決まっているのであれば、その住宅ローン商品の利用の適否も含めて、ハウスメーカーの営業スタッフに相談してみることをおすすめします。
> 購入後の生活・暮らしの知恵
2024/09/24
マンション住みだと自動車の保管場所使用承諾証明書を自分でサインして書くのはありですか。それとも管理組合の理事長とかに依頼すべきものですか。
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。宅建士・行政書士の廣石です。
「マンション住みの場合、保管場所使用承諾証明書は誰が書く?」とのご質問、ありがとうございます。
分譲マンションにお住いで、車庫証明を取得する必要があるケースとお見受けし、この想定にて回答させていただきます。
ご自身で購入した分譲マンションにお住まいの場合でも、実は駐車場は「賃貸」であるケースが一般的です。
この場合には、マンションの管理組合(管理を委託している場合には管理会社)に依頼して、保管場所使用承諾証明書を作成してもらいます。
保管場所使用承諾証明書は「所有者や管理者が、駐車場として使用することを承諾していることの証明」ですから、その権限を持つ方に書いてもらわなければなりません。
分譲マンションの敷地は区分所有者全員の共有であることが通常です。このため駐車場も特定の区分所有者が単独で所有しているものではないため、一般的な賃貸駐車場などと同様に扱うと考えれば分かりやすいでしょう。
仮に駐車場も分譲で、ご自身の所有となっている場合には、保管場所使用承諾証明書に代わる書類として「保管場所使用権原疎明書面(自認書)」を添付します。
敷地内の平面駐車場や機械式駐車場などに関しては、「通常の月極駐車場などと同様に扱いになる」ということにあまり違和感はないかと思いますが、注意すべきは「1階で専用の駐車場が付帯しているお部屋」などででしょう。
この場合でも、駐車場はあくまでも区分所有者全員の共有で、駐車場が付帯した居室の所有者が「専用使用権(特定の区分所有者のみが使用できる権利)に基づいて独占的に使用できる」に過ぎないケースが大半だからです。
これは言ってみればバルコニーと同様で、各居室に付帯したバルコニーはその居室の区分所有者だけが独占して使用する権利を持つものの、あくまでも共用部分という扱いです。
分譲マンションの駐車場の多くはこの方式を採っていますから、まずは管理組合や管理会社などに声を掛けてみるとよいでしょう。
なお、車庫証明の取得は自動車を購入した際だけでなく、住所が変わった際にも必要です。
つまり「分譲マンションを購入して引っ越した時」にも、車検証の住所変更や、場合によってはナンバープレートの交換などの手続きをしなければならないことも覚えておきましょう。
住所変更後の手続きは「15日以内」とされており、これを怠ると普通自動車なら50万円以下という重い罰金が課せられる恐れがあります。
ご自身での手続きが難しい場合には、早めに行政書士に相談することをおすすめします。
> 住宅ローン・金利
2024/09/24
糖尿病でインスリン注射していても団信の審査に通る(通った)事例をご存知であれば教えてください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「糖尿病でインスリン治療を受けていても団信に通る?」とのご質問に回答させていただきます。
これまでに様々な疾病をお持ちの方の住宅ローンをお手伝いさせていただきましたが、具体的に「糖尿病でインスリン治療をしている」という条件での事例については記憶が定かではありません。
引き受け可否の判定には症状やご年齢などさまざまな要素が加味されるため、ここでは事例の提示ではなくその対策に重点をおいて回答させていただきます。
住宅ローンの団体信用生命保険への加入に不安を抱えている場合、その対策は次の3つです。
①事前審査の段階で団信の審査を受ける
②通常の団信よりも条件が緩和されたワイド団信を利用する
③団信不加入で契約できる住宅ローン(フラット35など)を利用する
1つ1つ解説します。
【事前審査の段階で団信の審査を受ける】
団信の加入可否を審査するのは銀行や保証会社ではなく、あくまでも引き受ける保険会社です。このため一般的に、住宅ローンの事前審査の段階では団信の審査は行いません。
しかし、事前審査で団信の審査ができないわけではないのです。
不動産の売買契約を結んだ後に団信に加入できないことが原因で否決されるという事態を防ぐため、必ず事前審査の段階で団信の審査を受けましょう。
不動産会社や金融機関で「健康状態に不安があるので、先に団信の審査を受けたい」と伝えれば、団信の告知書を取り寄せてくれます。
ただし、一般的な事前審査よりも時間を要する可能性がありますから、その点には注意が必要です。
【ワイド団信を利用する】
ワイド団信とは、まさに健康状態に不安がある方に向けた加入条件緩和型の団信です。0.3%程度の金利の上乗せが必要になるものの、通常の団信の引き受けを拒絶された方でも加入できる可能性があります。
ただしワイド団信は、すべての金融機関で取り扱いがあるわけではありません。
利用を検討している金融機関にワイド団信の取り扱いがあるか否かを確認し、こちらも事前の段階で審査を受けておきましょう。
【団信不加入で契約できる住宅ローンを利用する】
ワイド団信でも保険契約ができない場合には、団信に加入せずに利用できる住宅ローンを選択します。第一の候補はフラット35でしょう。
フラット35は団信の加入が任意ですから、健康状態に不安がある場合には、必ず候補として考えておきたい住宅ローンです。
ただし団信に加入しないわけですから、ご契約者が亡くなったとしてもローンの残債は残ります。
その場合の対策についても、しっかりと検討しておく必要があるといえるでしょう。
またフラット35以外にも、連帯保証人を立てることで、団信非加入で住宅ローンを受けられる金融機関なども存在します。
配偶者などの法定相続人が連帯保証人となり、ご契約者が亡くなった場合には連帯保証人が残債を引き継ぐ仕組みです。
この場合もフラット35と同様に、万が一の際の対策を検討しておくことが重要です。
以上が「糖尿病でインスリン治療を受けている」という場合の住宅ローン利用の対策です。
いずれも重要なポイントは、事前審査の段階、つまり不動産売買契約の前にこれらの手続きを行うことです。
通常の団信、ワイド団信の審査を受けること。
フラット35など団信非加入で契約できる住宅ローンの事前審査を受けること。
これらを行ったうえで、借入可能な金融機関と融資条件をしっかり確認してから、不動産の契約に進みましょう。
> 住宅ローン・金利
2024/09/14
住宅ローン保証料は戻ってくるとのことですが、いつどれくらい戻ってくるのか教えてください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「住宅ローン保証料が返金されるタイミングはいつ?」とのご質問、ありがとうございます。
回答させていただきます。
すでに支払った保証料が返金されるケースとは、融資額や融資期間が減少した場合、つまり「繰り上げ返済を行った時」です。
保証料は借入金額や返済期間に応じて金額が決まりますから、繰り上げ返済によって残債額が減ったり、返済期間が短縮されたりした場合には、当初の保証料よりも金額が下がることにより、返金という手続きが生じるのです。
返金される額は、繰り上げ返済をした金額やそれによって短縮された返済期間に応じて決まります。
そもそも保証料とは、信用保証会社が連帯保証人の代わりとなる趣旨の制度で、住宅ローンを借り入れる方と保証会社との契約で発生する費用です。
借り入れる額や返済期間に応じて金額が決まり、融資時に一括で支払うか、もしくは保証料相当額を金利に上乗せして支払います。
このため、ご質問のように「住宅ローンの保証料が戻ってくる」というケースは、融資実行時に保証料全額を一括で支払っている場合に限られるのです。
多くの金融機関では、「借りた本人が返せなくなってしまって貸し倒れが発生する」というリスクを回避するために、住宅ローンを組まれる方と保証会社との間で保証契約を結ぶことを義務付けています。
費用は保証会社によっても、借り入れる方の属性(年収やお勤め先などの状況)によっても異なりますが、35年返済の住宅ローンで借入額100万円当たり2万円プラスアルファ程度などの設定が多くみられます。
例えば35年・3,000万円の住宅ローンを契約するならば、60数万円程度の費用が必要となる計算です。
融資の利率に上乗せする場合には、0.2~0.4%程度が一般的です。
最近では「保証料無料」という住宅ローンも増えてきていますが、この場合にはもちろん繰り上げ返済をしても保証料の返金はありません。
このため住宅ローンを借り入れる際のイニシャルコストのうち、保証料と事務手数料はしっかりと分けて考える必要があります。
> 不動産ビジネス・不動産系資格
2024/09/10
宅建士さんの周囲で年収2000万円超えている大工さんっていらっしゃいますか?
大工さんで年収2000万円超えてる人の共通項があるようであれば知りたいです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「大工さんで年収2000万稼ぐことは難易度高いですか?」とのご質問、ありがとうございます。
難易度が高いか低いかでいえば、間違いなく「高い」です。
国税庁がまとめた「令和4年分民間給与実態統計調査」をみると、年収2,000万円超の方の割合は0.6%ですから、そもそもどのような職種であっても1年間に2,000万円稼ぐのは簡単なことではないでしょう。
では、とりわけ「大工」という職種が高額所得を得やすいかどうかについても考えてみましょう。
一言で大工といっても、その方のキャリアや技術水準、お勤め先によっても収入は大きく異なるのが一般的です。そこで今回は、公共工事の設計労務単価から大工に対して支払われる報酬の目安をみていきます。
設計労務単価とは、公共工事の発注者が工事価格の積算に用いる単価で、工事現場で働く方の賃金の基準となる数字です。
基本給相当額や臨時の給与(ボーナスなど)の日額換算、実物給与(食事など)などを合算し、1日当たりの報酬額として職種やエリアに応じた値が定められています。
これによりますと、令和6年度の大工の労務単価は27,721円です。
ちなみに「職人が1日で完了できる作業量」は、一般的に「一人工(いちにんく)」という単位で呼ばれますので、これも知っておくと工事の見積りなどを理解しやすいです。
一人工の単価が27,721円であれば、2人が1日働くと27,721円×2、2人が10日間働くと27,721円×2×10というように計算します。
もちろんこれは1つの目安に過ぎませんが、仮にこの単価で1年間で250日働いたとすると、年間の報酬は693万円です。
つまり労務単価をベースにした試算では、年収2,000万円には届きません。
このため大工として年収2000万円を稼ぐためには、「標準的な技術水準で職人としての仕事を全うする」だけでは難しいことが分かるでしょう。
技術力を上げて特殊な建築物などを手掛ける、会社を設立し付加価値の高い注文住宅などを受注する―など、プラスアルファの材料が必要になってくるといえます。
現実的には、とりわけ重要なポイントは「元請けとして工事を受注できるか否か」だと考えられるでしょう。
元請けとは、発注者から直接工事を受注する立場の業者のこと。それに対し、元請けが受注した仕事を専門工事ごとに細分化して請け負う立場が「下請け」です。
例えば大工さん自らが会社を設立して注文住宅の建築を請け負うことができれば、工事を受注した元請け業者から専門工事だけを受注するよりも1棟当たりの利益率は高くなります。
その注文住宅の人気が高まって年間の受注棟数が増えれば、それだけ大工さん個人の収入も増やすことが可能です。
大工さんが高額所得を得るには、元請けとして受注できる体制を構築することと、他社との差別化などによって1棟当たりの利益率を高めること、受注棟数を増やすことなどが現実的なポイントと言えるでしょう。
つまり、大工としての技術力だけでなく、経営者としての力量も必要とされるのです。
私の知人の例を挙げましょう。
その方は宮大工(伝統的な木造建築の技術を持ち、神社仏閣の建築や修繕を行う大工)として修業を積んだ、自他ともに認める生粋の大工です。
神社仏閣の建築を請け負うほどですから、大工として高い技術力を持っていることはもちろん、自身が経営する会社を発展させて住宅の建築や公共工事までを請け負っています。
さすがに実際に年収を尋ねたことはありませんが、年収2,000万円どころかそれを大きく上回る収入を得ていたとしても全く驚きません。
このようなケースが、「大工さんが高額所得を得る」という端的な例と言えるのではないでしょうか。
> 不動産用語・その他雑学
2024/09/09
同じような感じもしますが、だいぶ意味合いが違ってきますか??
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「耐震等級3と耐震等級3相当の違い」について、回答させていただきます。
結論から申し上げますと、「耐震等級3」と「耐震等級3相当」の違いは、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく住宅性能表示制度を利用して、等級を取得しているか否かです。
多少意地悪な表現になりますが、あえて分かりやすい言葉を選ぶとするならば、耐震等級3相当はあくまでも「自称」に過ぎず、本来の意味の耐震等級3ではありません。
そもそも耐震等級とは、品確法で定められた「住宅の耐震性能を表す評価数値」です。1〜3の3つに分けられており、数字が大きいほど耐震性が高いことを表しています。
建築基準法に定める耐震基準を満たしていれば耐震等級1、その1.25倍の強さが耐震等級2、1.5倍の強さが耐震等級3です。
地震に対する強さは柱や梁の太さや筋交いの有無、基礎の仕様、壁面の量などで計算され、品確法で規定された「住宅性能表示制度」に基づいてこれを第三者が客観的に確認・証明したものが「耐震等級3」や「耐震等級2」と表示されます。
一方の「耐震等級3相当」は、この「第三者による確認・証明を受けていないもの」といえるでしょう。
設計・施工上は耐震等級3に求められる水準を満たしてはいるものの、住宅性能評価の手続きを経ていないために「耐震等級3」と表示することができない住宅です。
そこで「実際に耐震等級3に匹敵する耐震性能を持っているならば問題ないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、「住宅性能表示制度の耐震等級3を取得していることで得られる恩恵が受けられない」というデメリットがあります。
その1つが地震保険です。
地震保険では、耐震等級に基づいて保険料の割引を受けられる「耐震等級割引」という仕組みがあります。耐震等級3であれば50%、耐震等級2でも30%、保険料が割引されるのです。
「耐震等級3相当」であっても、実際に耐震等級を取得していなければこれらの割引は受けられません。既存の耐震基準を満たしていれば(昭和56年以降に建築確認を受けていれば)耐震等級1は担保されますが、割引率は10%に留まるのです。
また、住宅ローンの金利優遇を受ける場合にも、それを第三者が客観的に証明していることが不可欠です。
例えばフラット35には、耐震性や省エネルギー性などで一定の水準を満たした住宅を取得する際に、一定期間の金利を引き下げるフラット35Sという仕組みがあります。耐震等級3であれば10年間(Aプラン)、耐震等級2では5年間(Bプラン)、金利が引き下げられるのです。
この条件も「耐震等級を取得していること」ですから、「耐震等級3相当」では適用されません。
「地震に対する強さ」は、住宅を選ぶ際に重視すべき項目の1つといえるでしょう。
耐震等級3という表示は、「第三者によって耐震性能の評価を受けた」という点から一定の安心感を持つことができます。
とはいえ耐震等級3を取得していないからといって、その建物の耐震性能が劣るとは言い切れません。
施工する工務店さん側の立場では、「住宅性能評価の手続きにコストを掛けるよりも、その分良質な住宅を安価で提供したほうが良い」との考え方も存在するからです。
また耐震等級3で定められた水準よりも、より高度な耐震性能を追求しているハウスメーカーなども少なくありません。
住宅を選ぶ基準の中でも特に耐震性能を重視するのであれば、耐震等級に着目するだけに留まらず、より多くの情報を収集することをおすすめします。
> 不動産用語・その他雑学
2024/09/04
両者の違いについてご解説お願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「造成宅地防災区域と宅地造成工事規制区域の違い」について、回答させていただきます。
この2つはいずれも「宅地造成及び特定盛土等規制法(宅地造成等規制法)」で定められた、「崖崩れや土砂の流出などが発生するリスクを抑制するために何らかの対策が必要」と判断されたエリアといえます。
普段はあまり耳にする機会もなく、その名称からは詳細な内容がイメージしにくいのではないでしょうか。
2つの違いを端的に説明すると、新規の宅地造成工事を規制するエリアが「宅地造成工事規制区域」、土砂災害のリスクを内包した既存の造成エリアが「造成宅地防災区域」と考えると分かりやすいでしょう。
宅地造成工事規制区域と造成宅地防災区域に重複して指定されることはなく、「宅地造成工事規制区域には指定されていないが、造成に伴う土砂災害の危険のあるエリアが造成宅地防災区域に指定される」という仕組みです。
宅地造成工事規制区域は「新規造成を規制するエリア」ですから、法律の要件に該当する一定規模以上の宅地造成工事を行う際には、都道府県知事などの許可が必要です。
一方の造成宅地防災区域はこのような許可制度は設けられていませんが、災害リスクの軽減のために何らかの対策が必要と考えられる場合には、宅地所有者などに対して勧告や命令を行うことができるとしています。
造成宅地防災区域と宅地造成工事規制区域に関しては、国土交通省が分かりやすくまとめたリーフレットを発行していますので、こちらも参考にしてください。
宅地造成等規制法の概要と構成
https://www.mlit.go.jp/toshi/web/content/001465914.pdf
> その他不動産購入一般
2024/09/03
頭金なし月々5万円のローン返済の条件でもマイホームの購入が可能だとしたらそればどのような条件が揃った場合ですか?アドバイスよろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「頭金なし月々5万円支払いでマイホーム購入は可能?」とのご質問に回答いたします。
結論から申し上げますと、ご質問のケースでもマイホームの購入は可能です。実際に似たようなご条件でマイホーム購入のお手伝いをさせていただいた事例は数多くございます。
「頭金なし月々5万円支払い」という明確な金額の設定がありますから、まずはこの数字をもとに予算総額を算出し、その範囲内で物件を選定するという手順です。
月々の支払額から予算総額を逆算する際には、住宅ローンの金利が大きな影響を及ぼします。
仮に金利1%、420回の支払い(35年間)で試算すると、予算総額は1,771万円となります。これが金利2%であれば、総額は1,501万円です。
物件価格だけでなく、仲介手数料や登記費用、金融機関に支払う事務手数料などの諸費用もすべて含めて予算内に収まる物件であれば、理論上は「頭金なし月々5万円支払い」で購入が可能ということになります。
ただし実際にこの条件で住宅を購入する場合には、押さえておかなければならない重要なポイントがいくつか存在しますので、それについて詳しくご説明いたします。
【金利変動リスク】
一般的に低い金利で借りられるのは変動金利ですが、その名の通り金利変動のリスクがある商品です。このため変動金利の住宅ローンを利用した場合には、購入時点では支払額が5万円を切っていたとしても、金利上昇によって将来的にそれを上回る可能性が否定できません。
変動金利の住宅ローン商品では、0.625%など1%を大幅に下回る金利で借り入れができるケースも珍しくないでしょう。
月々5万円、金利0.625%、420回で試算すると、予算総額は1885万円となります。つまり、購入可能な選択肢は大きく広がることを意味しているのです。
しかし、前述の通り金利変動のリスクを内包しているため、返済の途中で5万円を上回る支払いを余儀なくされるかもしれません。
このため確実に一定の支払額で返済していくのであれば、全期間固定の住宅ローンを選ぶ必要があります。
全期間固定の住宅ローンとして、真っ先に名前が挙がるのが住宅金融支援機構のフラット35でしょう。
2024年9月現在、物件価格の90%超の最低金利は1.93%ですから、この数値を用いて予算総額を試算すると1,525万円です。
変動金利よりも予算が限られるため選択肢の幅が狭くなりますが、金利変動に左右されずに返済期間中ずっと支払額を5万円に抑えることができます。
ただしフラット35には、適合証明書の取得が必要です。端的に言えば、購入する物件が住宅金融支援機構が定める基準を満たしたものでなければならないのです。
購入したい物件が適合証明書を取得できないケースでは、フラット35が利用できません。この場合には、フラット35を住宅ローンの候補から外さなければならないのです。
【住宅ローンの資金使途】
住宅ローンを利用する金融機関によって、借入金から拠出できる資金使途が異なります。例えばフラット35では、固定資産税・都市計画税等の精算金は融資金から支払うことができません。
固定資産税・都市計画税等精算金とは、1年間の固定資産税などの金額を物件引き渡し日を基準に日割りで計算し、買主から売主に支払うお金です。
固定資産税などは1月1日時点の所有者に納税義務が生じるため、年の途中で所有者が変わっても買主から支払うことができません。このため清算金という形で売主に税相当額を渡し、売主から支払うのです。
一般的に購入物件の決済・引渡し時に必要となる「諸費用」の1つとして計上されますが、フラット35を利用する際には自己資金として用意しなければなりません。
【手付金などの一時的な拠出】
頭金なし、つまり自己資金がなくても住宅を購入すること自体は可能ですが、不動産の売買では契約時に物件代金の一部を手付金として支払うのが一般的です。
手付金はあくまでも売買代金の一部ですから最終的には借入に含めることができるのですが、契約から融資実行(決済・引渡し)までの期間は手元から離れるお金といえます。
つまり手付金として支払うお金が手元になければ、契約を結ぶことができません。
手付金は通常、売買代金の10%程度が目安とされています。もちろんこの金額も当事者同士の契約で定めるものですから、できるだけ低く抑えてもらうように交渉すること自体は可能でしょう。
しかし手付金があまりに安すぎると、契約が不安定なものとなりかねません。手付金は解約手付という位置付けで、「買主は手付金を放棄すれば、売主は手付の倍額を償還すれば、契約を解除できる」と定められたものだからです。
仮に10万円の手付金で契約を結んだ後、同じ物件を「100万円高く購入したい」という人が現れたら、売主さんは迷わず20万円を償還して新たな購入希望者と契約するのではないでしょうか。
「頭金なし月々5万円支払い」という条件でマイホームを購入する際に注意すべき主なポイントは、以上の3つです。
「諸費用を含めた予算総額を算出して物件を選ぶ」という手順さえ分かれば、決して非現実的な購入方法ではないことが分かると思います。
ただし月々5万円の支払いといっても、住宅の所有には住宅ローンの返済以外のコスト発生することも考慮しておきましょう。
先に触れた固定資産税・都市計画税もその1つですし、購入物件がマンションであれば毎月ごとに管理費や修繕積立金の負担が生じます。
このようなランニングコストをしっかりと把握しておくことも大切です。
> 住宅ローン・金利
2024/09/03
本審査承認後に消費者金融から借入をしたら承認が取り消されるリスクはあるかについて知りたいです。よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。
「住宅ローン本審査通過後であればキャッシングしても大丈夫?」に回答いたします。
本審査を通過した後であっても、キャッシングが原因で承認が取り消される可能性は十分にあり得ます。つまり、「住宅ローンの融資実行までは、本審査通過後であってもキャッシングやカードローンなどはNG!」というのが原則です。
承認通知には「融資実行時点で信用情報が著しく悪化したなどの特段の事情が生じた場合には、ご希望に沿いかねることもございます」などの文言が付されているのではないでしょうか?
キャッシング、つまり本審査の時点では存在しなかった借入を起こすことは、「信用情報の悪化」に該当すると判断される可能性が高い行為です。
キャッシングやカードローンなど金銭の借入だけでなく、クレジットカードや携帯電話の分割払いなども含めて、お金の貸し借りに関する状況は全国銀行個人信用情報センターやCIC、JICCなどいずれかの「個人信用情報機関」に記録されます。
つまり、キャッシングをするカード会社が住宅ローンを組む銀行とは無関係であったとしても、これから住宅ローンの融資をする金融機関はその情報を取得することができるのです。
キャッシングをしたからといって100%承認が無効になるとは言い切れませんが、その可能性が少なからず存在する以上は手を出すべきではありません。
また売買契約に住宅ローン特約(住宅ローンが否決された場合、違約金などが生じずに白紙解約する特約)が設定されていたとしても、本承認後のキャッシングが原因で承認が取り消されたとしたら、買主の重過失とみなされて特約の効力が認められない可能性が高いです。
特約の有効期限をすでに経過した後に否決されたのであれば、そもそも重過失か否かという判断を待つまでもなく特約は効力を持ちません。
つまり住宅ローン本審査通過後のキャッシングは、融資を受けられないだけでなく、違約金の負担を生じさせるリスクをもはらんだ危険な行為といえるのです。
余談ではありますが。
クレジットカードに付帯したキャッシング枠やカードローンは、住宅ローンの審査においても不利な方向に作用しがちです。
これらの契約は「極度額の範囲内であれば繰り返し何度でも借り入れができる」という性格から、過去に一度でも利用実績があれば残債の額に関わらず「極度額いっぱいの借り入れがある」とみなして審査する金融機関が多いからです。
このため住宅ローンを利用する際には、使わないキャッシング枠やカードローンなどは極力解約しておくことも大切です。
当然これらの新たな利用や契約も、住宅ローンの融資実行までは控えましょう。
廣石 倫 宅建士
廣石行政書士事務所
千葉県松戸市西馬橋3-14-22
> 遺言書・遺産分割協議
2026/02/01
「相続させる」旨の遺言の内容が相続人でない者(愛人や元妻など)に不動産を相続させる旨の内容であった場合、その遺言の効力はどのように扱われますか。
その遺言に基づき相続登記可能ですか。
相続人である実子はその遺言は無効だと主張できますか。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「相続させる旨の遺言とはどのような遺言ですか?」とのご質問、ありがとうございます。
ご指摘の通り「相続させる」とは、本来は財産を受け取る人が「相続人」である場合に用いられる言葉です。
しかし実務上では、「相続させる」相手方が相続人でなかったとしても「遺贈する」という意味で解釈され、遺言は有効に作用します。その遺言に基づく所有権移転登記も可能です。
このような疑問が生じるのは「自筆証書遺言」でしょうから、それを前提としてご説明します。
自筆証書遺言とは、その名のとおり「遺言者が全文を自筆で作成する遺言書」です。
有効な遺言と認められるにはいくつかのルールがあり、財産目録を除く全文を遺言者自身が手書きで記すこと、日付・氏名を自著し、押印することなどが定められています。
このためパソコンで作成したものや「吉日」などの表記では無効とされてしまいます。
しかしながら、使用する文言についてはそれほど厳格ではありません。
本来、相続人以外に財産を取得させる場合には「遺贈」という言葉を用いるべきですが、この場合に「相続」という言葉を使ったとしても「遺言者がその相手に財産を贈りたい」という意志は第三者にも理解できるものであり、遺言を執行する場面ではその意思が尊重されます。
ただし、この場合の登記原因は「相続」ではなく「遺贈」となり、登録免許税や相続税もそれに従って扱われます。
実際、相続人以外に対して「相続させる」という文言を用いたもの以外にも、複数人の名前をあげて「⚪︎人で均等に分けるものとする」など、さまざまな表現で書かれた自筆証書遺言に触れる機会がありますが、このような表現を根拠に有効性が認められなかった経験は、少なくとも私にはありません。
一方、相続人である実子には遺留分が認められますから、仮にこれが侵害されている場合には遺留分侵害額請求ができることとなります。
以上、参考になれば幸いです。
> その他不動産売却一般
2026/01/30
お世話になります。
マンション売却を検討中で、媒介を1社に任せる前に「不動産売却のセカンドオピニオン」を取りたいです。
①相談先の候補(別の仲介会社/買取会社/不動産コンサル等)
②セカンドオピニオン側に渡すべき用意する資料
についてコメントを頂けましたら幸いです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「不動産売却のセカンドオピニオンは誰に依頼するのが現実的ですか?」とのご質問、ありがとうございます。
「お目当ての不動産会社と専任媒介契約を結ぶ前提で、その内容に関する意見がほしい」という主旨だと推察します。ただ、仲介会社にせよ買取会社にせよ、いずれも「相談者様のマンションの仲介をしたい」「買い取りたい」という競合の立場ですから、「セカンドオピニオン」という相談者様の希望には合致しにくいのではないでしょうか。
セカンドオピニオンを求めるのではなく、媒介を依頼する選択肢の一つとして、お目当ての不動産会社と対等の立場で査定や販売計画の提案を受けることをおすすめします。
媒介契約によってマンションを売却するケースでは、不動産会社は「成約が見込まれる価格(査定額)」やその根拠、自社の販売戦略などを提示し、「自社に売却を依頼するメリット」をアピールして媒介契約を勝ち取ろうとするはずです。買取業者であれば、媒介と買取の違いを説明し、自社の買取額を提示するでしょう。
いずれも相談者様が依頼する仲介業者とは競合の立場ですから、アドバイスをもらうこと自体に違和感があります。
セカンドオピニオンではなく、むしろ「依頼を検討する選択肢の一つ」として話を聞く方が適切と言えるでしょう。
また不動産コンサルタントという例示もありましたが、不動産コンサルタントという業務に具体的な定義がないため、そこに相談することが適切かどうかも不透明です。
媒介を依頼する際には、先ほどお伝えしたように複数の業者を比較対象として提案を受けるのが良いでしょう。
単に査定額だけで判断するのではなく、その会社の販売手法やスタッフとの相性などに着目するのも良いと思います。
ご相談の際には、登記事項証明書や購入時の重説・契約書、管理規約など、売却を依頼する際に用いた書類一式を全てご用意ください。
余談ではありますが…。
相続手続きなどを受任した際、不動産の売却のご相談を受けることが多々あります。相談者様がおっしゃる、セカンドオピニオンのようなアドバイスをするケースも少なくありません。
ただ、それは私が宅建業者ではなく、しかも「相続手続きで報酬をいただき、それに付随した業務としてやっている」から成立する、という側面があります。
一方、本来は競合する立場である不動産会社に対して「他社との媒介契約に関するセカンドオピニオンを求める」というのは、いささか酷な印象が否めません。その不動産会社には、全くキャッシュポイントが生じないからです。
以上を踏まえて、いくつかの仲介会社から提案を受けてみてはいかがでしょう。
相談者様のご希望の売却が実現できれば幸いです。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2026/01/25
宅地建物取引業者が売主で宅地建物取引業者以外の者が買主となる宅地建物の売買契約では、契約の解除に伴う損害賠償額の予定や違約金を定めるときは、その合計が売買代金の額の10分の2を超えてはならないという制限(宅地建物取引業法第38条)がありますが、個人が売主で宅建業者に仲介を依頼して売りに出す物件の場合には損害賠償額の予定や違約金に上限はないという認識で合っていますか。
コメントよろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「個人間の不動産売買で違約金に上限はありますか?」とのご質問、ありがとうございます。
確かに宅地建物取引業法第38条に定める「損害賠償額の予定等の制限」は、宅地建物取引業者が「みずから売主」となる場合にだけ適用される規定ですが、売主が個人の場合であっても損害賠償額の予定や違約金に上限がないとは言い切れません。
あまりに高額な違約金を定めて当事者間で紛争が生じれば、その違約金が無効とされる可能性があります。
宅建業法第38条第1項には、以下のように規定されています。
宅地建物取引業者がみずから売主となる宅地又は建物の売買契約において、当事者の債務の不履行を理由とする契約の解除に伴う損害賠償の額を予定し、又は違約金を定めるときは、これらを合算した額が代金の額の十分の二をこえることとなる定めをしてはならない。
(e-Gov法令検索)
この条文によって制限を受けるのは宅地建物取引業者に限られますから、確かに個人間の不動産売買では20%を超える違約金を定めても問題がないように思われます。「一律〇%以内」という上限を定めた他の法律も見当たりません。
しかし一般的には、宅建業者がみずから売主の場合と同様に、違約金は「売買代金の20%程度が上限」と認識されています。
過大な違約金を設定したとしても、「公序良俗に違反する」として無効となる可能性があるのです。
実務上では、個人間の売買であっても宅建業法の制限に準じて売買代金の20%以下に設定されることがほとんどです。
また過去の裁判例を見ても、違約金が実際の損害に比べて過大なことから暴利行為に当たると判断され、契約条項そのものが民法90条の公序良俗に違反する可能性があるとされた例などが存在します。
つまり個人間売買でも、違約金の上限は事実上20%として扱われていると考えるのが妥当と言えるでしょう。
参考になれば幸いです。
> 住宅ローン・金利
2026/01/25
現在のローン返済は一度も滞らせたことがありませんが、ネットで「借り換え審査は新規よりも落ちやすい」という記事を見かけて不安になっています。
転職はしておらず年収も上がっていますが、築年数が経過したことによる「担保価値の下落」などは審査にどの程度影響するのでしょうか。
宅建士さんの視点から、返済実績があるのに審査に落ちてしまう意外な落とし穴や、審査を通すためのアドバイスを伺いたいです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「住宅ローンの借り換え審査が新規借入時より厳しいと言われる理由は?」とのご質問、ありがとうございます。
結論から申し上げますと、借り換えの審査が新規借り入れよりも特別に厳しいというわけではありません。
しかし、そもそも住宅ローンの借り換えは、「今現在借入れ中の住宅ローンよりも条件が良くならなければ意味がない」という側面があります。つまり「借り換え自体の審査難易度が高い」のではなく、「希望の条件を満たすことが難しい」のではないでしょうか。
詳しくご説明します。
一般的な借り換えは、既存の住宅ローンの「残債額」を、「同じ残存期間」で借り入れるのが原則です。そこで、ご質問者様が指摘されている「築年数が経過したことによる担保価値の下落」の問題が生じます。
例えば当初借入の際、物件価格だけでなく諸費用なども含めた総額で住宅ローンを組んでいた場合などでは、不動産の残存価値が残債額に見合わなくなっている可能性が考えられるのです。
地価の下落で不動産価値が低下したなどの特殊要因がなかったとしても、減価償却によって建物の価値は年々下がっていきます。
一方で、多くの住宅ローンで採用されている「元利均等返済」の仕組みでは、初期の返済はほとんど利息に充てられますから、借り換え時の残債は思ったよりも減っておらず、不動産の担保評価を上回っている可能性も否めません。
この場合、残債額すべての借り換えができず、ある程度の自己資金を拠出しなければならないケースも出てくるでしょう。当然のことながら、既存の住宅ローンの一括繰上返済手数料や抵当抹消費用、新たに借り入れる住宅ローンの保証料・事務手数料・抵当設定費用などの諸費用も必要です。
これで「借り換えに要するコストを考慮すると、希望の借り換えは実現できない」という結論に達すれば、「借り換えの審査は難しい」と感じるのではないでしょうか。
このほかにも、「当初の借入時よりも年齢が上がったことで、希望の団体信用生命保険に入れない」などのリスクも考慮すべきです。さらに言えば、健康状態に不安があり団信の引受け自体が拒絶されれば、フラット35を除く多くの住宅ローンが承認されません。
借り換えを検討する理由として挙げられるのは、「より金利の低い住宅ローンを利用する」「変動金利から固定金利に切り替える」などではないでしょうか。特に前者の場合、借り換えによって得られる「利息軽減の効果」が、「借り換えに要するコスト」を大きく上回らなければ、借り換えをする意味がありません。
ご質問者様のように、「現在のローン返済は一度も滞らせたことがなく、転職もなく年収も上がっている」という状況であれば、借り換え審査が落ちやすいということはあまり考えられないでしょう。
とはいえ、希望の条件を満たせるか否かはまた別問題です。
借り換えによってより良い条件を勝ち取ることは、単に新規の住宅ローンを組むよりも難しい、ということは十分に考えられるのです。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2025/12/22
隣地斜線制限が確認申請時にどんな影響を与えますか?
行政のチェックポイントや、よくある審査での指摘例などについて解説おねがいします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「隣地斜線制限が確認申請時に与える影響は?」とのご質問、ありがとうございます。
隣地斜線制限は、その名の通り「隣地」の日当りや通風を確保するために建物の高さを制限する規制です。
建物の設計において、特に屋根の形状のなどに影響を及ぼします。
隣地斜線制限は建築基準法第56条に定められている高さ制限・斜線制限の一つで、地盤面から一定の高さを基点として、基準となる勾配(1.25〜2.5)で斜線を引いて高さを定めます。建物の高さを一律に定める絶対高さ制限とは異なり、隣地に近いほど高さの制限が厳しくなる仕組みです。
このように建築確認申請において「建物の高さや形状」を制約する重要な要素となるため、これに適合しない設計図書は原則として建築確認がおりません。
「斜線」という規制の方法ですから、適合のポイントは建物の高さと隣地からの距離です。
例えば隣地境界から建物を後退させて空間を確保すれば、高さの許容量は広がります。
つまり審査の際には、斜線の起算点を正確に図面に記し、斜線内の高さに収まっていることを示す必要があるのです。
とはいえ建物を建てる敷地は、高低差のない平面の整形地であるとは限りません。地形が複雑であれば、それだけ計算も複雑になりがちです。
このようなケースであっても、設計者の意図を、審査機関が図面上で明確に把握できることがポイントとなります。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2025/12/22
建築基準法第22条区域(法22条区域)とは具体的にどのような地域のことですか?
防火地域・準防火地域との違いや、住宅購入や建築確認時の実務で気をつけるべきポイントを、宅建士目線で実例を交えてわかりやすく解説してください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「建築基準法第22条指定区域とは?」とのご質問、ありがとうございます。
建築基準法第22条指定区域(法22条区域)とは、火災時の延焼を防ぐため、建物の屋根や外壁に燃えにくい材料を使用することが義務付けられたエリアのことです。
都市計画法に定める防火地域や準防火地域ほどの耐火性能は求められないものの、最低限の不燃性を確保する必要があります。
防火地域や準防火地域以外で、火災の被害が比較的大きくなりやすい市街地などで指定される規制です。
法22条区域内で制限される内容は、主に木造建築物の屋根や外壁に用いる建築材料です。
屋根に関しては「不燃材料で造る、または葺く」とされ、瓦やスレート、金属板などが該当します。
一方の外壁に関しても、延焼のおそれのある部分には防火サイディングや土塗壁など防火性能の高い材料を用いなければなりません。
NGとされる例を挙げるならば、わら葺屋根や板張り外壁の古民家などが分かりやすいでしょう。
耐火性能に関して最も厳しい制限が設けられるのは防火地域です。
防火地域では原則として、階数が3階以上、または延床面積が100㎡を超える建物は耐火建築物(鉄筋コンクリート造など)にする必要があります。木造の建築も不可能ではないですが、一定の耐火性能を満たさなければならないため建築コストが高くなる傾向があります。
その次に制限が厳しいエリアが準防火地域で、こちらは防火地域ほどの規制はないものの、木造建築物ではやはり外壁や軒裏などを防火構造(燃えにくい素材で覆う等)にするなどの対策を講じなければなりません。
法22条区域ではこのような高水準の耐火性能こそ求められませんが、ある程度住宅が密集した市街地などでは広範な延焼を防ぐための最低限の基準が必要です。
これが定められたエリアが法22条区域です。
> 不動産用語・その他雑学
2025/12/07
マンションの一般的な劣化現象の1つだそうですが、具体的にどのような現象ですか?修繕は可能ですか?
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「白華現象とは何ですか?」とのご質問、ありがとうございます。
白華現象とは、コンクリートの表面に白い粉や結晶が生じる現象のこと。それ自体は強度に大きな影響を及ぼすものではなく、むしろ「汚れ」と認識してもらった方が正解です。
詳しくご説明していきます。
白華はコンクリートに含まれる水分によって水溶性カルシウム成分が表面に溶け出し、炭酸カルシウムの結晶を作る現象です。コンクリートの性質として生じる現象で、施工して間もないタイミングでも起こりますから、一概に劣化とも言えません。
とはいえコンクリート打ちっぱなしの外壁などでは、美観を大きく損なうことにもつながるでしょう。このような場合はブラシや市販の白華除去剤などを使って清掃することをおすすめします。
前述の通り、白華自体はコンクリートの強度に影響を及ぼすものではないですが、繰り返し発生するような場合は「コンクリート内部に継続的に水が侵入している」などの問題が生じている恐れがあります。
気になる場合は建築士に相談してみると良いでしょう。
> 分譲マンション管理(維持・修繕)
2025/10/14
大規模修繕があるのですが、設計監理方式ですすめることに決まりました。
コンサルタント会社を選定するというステップですが、当マンションの管理会社が有力です。
理事達もほぼ決まりという雰囲気です。
まあ、一番マンションの状態が分かっていて信頼もそれなりにあります。
このような状況で合い見積もりとるために別の会社から応募が見込めるのでしょうか?
また、他のコンサル会社を見つけるためにどのような方法で探し出せるのでしょうか?
また、応募してくれるものなのでしょうか?
教えて頂ければと思います。
当マンションは横浜にあり、規模としては41戸です。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「大規模修繕工事におけるコンサルタント会社の募集について」のご質問、ありがとうございます。
既存のコネクションだけに頼らず設計・監理者を選定するのであれば、建設業界紙への公募記事の掲載が有力な手段です。具体的には、「建通新聞」という日刊の建設業界新聞へ「マンション大規模修繕の設計・監理公募」という記事を掲載してもらうのです。
現時点で管理会社(その関連会社)への委託が有力とのことなので、それを覆せるかは定かではありませんが、当然「施工者選定」の際にも活用できる方法ですから、知っておいて損はないでしょう。
建通新聞では、マンションの規模や建築年などの概要、委託する業務の内容などと共に、応募条件などをまとめて依頼すれば、それを記事として掲載してくれます。記事を読んだ事業者が、応募条件を踏まえてエントリーする仕組みです。
横浜のマンションでしたら、神奈川支社に連絡を入れてみたら良いでしょう。
「マンション大規模修繕の設計監理の公募」と伝えれば、適切な部署に取り次いでもらえると思います。
ただし今回のケースで設計・監理者を公募するのは、いささかハードルが高い印象も否めません。決まりかけている管理会社を差し置いて他社のエントリーを受け付けるわけですから、その管理会社がどこまで協力してくれるかが不透明だからです。
マンションの管理組合は単なる区分所有者全員の集合体ですから、必ずしもマンションについて詳しい訳ではありません。当然、理事会も然りです。
つまり、設計監理という重要な業務を担うコンサルタントを選ぶのに、「必要十分な情報提供や適切な応募条件の設定が、管理組合独自でできるのか」という問題が生じます。たまたま「マンションデベロッパーに勤務するなど、詳しい方が理事をやっている」といったケースでもない限り、管理会社の助けがなければ簡単ではないでしょう。
応募を受け付ける窓口すら、管理会社でなければ対応できない可能性も否定できません。
それでもなお「この手段を知っておくべき」なのは、次のステップで施工会社を選ぶ際にも有効だからです。
施工者を募る際には、コンサルタント会社が適切な施工内容の提示や応募条件の設定を行ってくれる可能性が見込めます。
発注金額がより高額になる場面で、既存のコネクションだけに頼らずに工事発注を広く認知させられることは、大きなメリットにつながる可能性が高いでしょう。
建設業界に勤める方でなければ、そもそもこのような業界紙の存在を知り得ないかもしれません。
ただ、発注者としてそれを活用する選択肢があることは、ぜひ知っておきましょう。
参考になれば幸いです。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2025/10/03
宅地に家を建てる場合と比較してどのようなデメリットが考えられますか?
逆にメリットはありますか?
コメントいただけますと幸いです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「雑種地に家は建てられますか?」とのご質問、ありがとうございます。
結論からお伝えすると、地目が雑種地であっても、それ自体が要因となって家が建てられないことはありません。
建築が制限される可能性があるとすれば、雑種地という地目ではなく、別の要因によるものです。
詳しくご説明していきます。
そもそも地目とは、土地の用途を23種類に分類して示したもので、現状に応じて定められます。宅地や公衆用道路、田、畑、原野、山林などのほか、雑種地もよく見られる地目です。
その中でも雑種地は「他の22種類のいずれにも該当しない土地」という少々分かりにくい分類なのですが、具体的には駐車場や資材置き場、ゴミ置き場などを想像してみればピンと来るのではないでしょうか。
例えば「月極駐車場だった敷地に家を建てる」というケースを想定すれば、地目が要因となって家を建てることに支障が出ることはありません。
地目は現況に応じて定められますが、自動的には変わらないという点には注意が必要です。
雑種地に家を建てたのであれば、その事実を法務局に申請して地目を「宅地」に変更してもらわなければなりません。
家が建っている敷地であっても、登記簿上の地目が「宅地」でないケースが散見されるのはこのためです。
雑種地に家を建てることのデメリットを強いて挙げるとするならば、この「地目変更登記」の手続きが必要な点と言えるでしょう。
登録免許税は掛かりませんので、ご自身でやれば登記事項証明書や地積測量図の取得費用など数千円の出費で収まりますが、土地家屋調査士に依頼すれば最低でも数万円程度の費用を要します。
ちなみにですが、「地目は現状に応じて定められる」と記した通り、雑種地から宅地に変更するのは原則として建築後です。
お住まいを新築した際には建物の表示(表題部の登記)を土地家屋調査士に依頼するケースが大半でしょうから、地目変更登記も併せて依頼するのが間違いありません。
とはいえこの辺りの手続きはハウスメーカーなどがしっかりと認識していますから、ご質問者様はさほど気にされなくても大丈夫かと思います。
デメリットがこの程度ですから、逆にメリットとして特筆すべきものも思い当たりません。
建築が制限される可能性としては、例えばそこが市街化調整区域であるなど、別の要因によるものといえます。
また「法令上は家を建てられるけれど、ライフラインの整備が十分でない」など、他の要因から宅地としての利用に適さないケースもあるでしょう。
この際「雑種地」という要素は無視して、「その土地がご自身の希望に合致するか」「別の要因で建築の支障はないか」の観点で検討することをおすすめします。
ご質問者様がご希望の不動産を手に入れられれば幸いです。
> 固定資産税・その他税金一般
2025/10/03
このような場合には固定資産税は一般的に高くなると聞きましたが、誰がどのような基準で固定資産税の評価額を変えるかについて知りたいです。客観的な計算基準があれば教えてください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「畑から宅地に地目変更すると固定資産税はどう変わる?」とのご質問、ありがとうございます。
ご質問にある通り、地目を畑(農地)から宅地に変更すると固定資産税が大幅に上がる可能性があります。
とはいえ、上がり幅はその農地の立地条件などによって大きく異なるため、端的に数値を示すことができません。
例えば「都市部の農地で、特例の適用によって税額が抑えられていた」というケースでは、数100倍に膨れ上がる可能性も否定できないほどです。
以下に詳しくご説明します。
そもそも畑や田(農地)の固定資産税が宅地より低く設定される理由は、主に2つです。
1つ目は食料生産という重要な産業である農業を保全するため、もう1つは農地としての収益性が、住宅などへの利用価値よりも低く評価されるためです。
このため畑(農地)から宅地に転用すると、固定資産税が上がるという現象が起きるのです。
固定資産税の評価額は市区町村(東京都23区は都)が、固定資産評価基準に基づいて定めます。
公示価格の70%程度が目安とされており、土地の形状や立地条件、利用状況などによって補正して算出する仕組みです。
都市部などで「固定資産税路線価」が定められた地域では、道路ごとに付された1平方メートルあたりの単価に、面積と特例などによる補正率を乗じて「課税標準額」を算出します。なお、税率は1.4%です。
・固定資産税額=課税標準額×0.014
路線価が定められていない地域の場合には、国土交通省が公表する公示地価や都道府県が公表する地価調査の価格、評価額が類似している近隣の土地を基準に評価します。
この場合にも、宅地に比べて農地の方が補正率などの影響で評価額は低く抑えられる仕組みです。
このように、畑か宅地か、つまり土地の利用状況は評価額を決定付ける重要な要素であることは間違いありませんが、注意すべきポイントがあります。それは「登記簿上の地目と課税地目が必ずしも一致するとは限らない」という点です。
課税標準額は、土地の「現況」に応じて評価する仕組みで、課税主体が土地の利用状況を判断します。このため登記簿上の地目が「畑」であっても、実際には「宅地」として利用されているのであれば、「宅地」という評価で課税するのです。
毎年4月から5月ごろにかけて市町村などから送られてくる固定資産税納税通知書には登記地目とともに課税地目が記載されていますが、登記地目「畑」、課税地目「宅地」のように、一致していないケースも散見されます。
例を挙げれば、「法に則した農地転用の手続きを経て畑に家を建て、そのまま地目変更登記をせず畑のままになっている状態」などが分かりやすいでしょう。この場合には、現況に応じた「宅地」として評価されるのです。
このように課税主体が対象の評価や税額を決定して納税者に通知する課税方式を賦課課税といい、所得税のように納税者が申告して税額が決定される申告納税方式とは明確に異なっています。
農地と宅地で固定資産税にどの程度の開きがあるかは、その土地の立地条件によって異なります。
例えば市街化区域にある農地の場合、原則として「宅地並み」という水準で課税されます。つまり用途を変更しなくても、すでに宅地と同等の税負担となっている場合もあるのです。
市街化区域では農地転用に特別な許可を必要とせず、届出だけで宅地として利用できますから、農地として評価額を抑える仕組みが適用されません。
ただし、生産緑地や特定生産緑地などに指定され、税制上の優遇措置を受けている場合は注意が必要です。
この制度は「都市部の農地を保全し環境を守る」という趣旨から、市街化区域内であっても建物の建築や開発など自由な土地利用が制限される代わりに、近隣の宅地と比較して大幅に評価額が抑えられるという特例が適用されているのです。
つまり市街化区域であっても農地として低い評価額が適用されているため、指定から外れて宅地に転用すれば、評価額が大幅に跳ね上がる可能性があるといえます。
一方で市街化調整区域にある畑の場合には、原則として農地以外の利用はできず、宅地に転用するには農地法4条または5条の許可が必要です。
しかもそれには、その農地に応じて定められた許可基準を満たすことや、農地以外に利用するための合理的な理由などが必要とされ、必ずしも許可されるとは限りません。
農地転用が認められた場合には、宅地並みの評価額に切り替わることで固定資産税が増額となる可能性が見込まれます。
上記の通り、地目を畑から宅地に変更した場合でも、どのように固定資産税が変わるかは一概には言えません。
具体的な金額が気になるのであれば、市町村の資産税課などに問い合わせてみることをおすすめします。
> 住宅ローン・金利
2025/09/22
住宅ローンを組んで自宅兼事務所用に中古住宅を購入する際に気を付けるべき点についてアドバイスお願いします。
住宅購入後に住宅の一室をリフォームして税理士事務所を開業したいと考えています。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「自宅兼事務所の住宅ローン審査について」のご質問、ありがとうございます。
回答させていただきます。
原則として、住宅ローンは「自己(もしくはご家族)居住用の不動産」を購入する場合に限って使用できる特別なローン商品で、事業用の不動産を購入する場合には使えません。
このため、まずは居住用と事業用それぞれの面積とその比率を算出する必要があります。この割合を踏まえて、不動産全体の価格を「住宅部分の金額」「事務所部分の金額」に分けて考えるのです。
税理士さんでしたら、事務所併用住宅の経費算入などの観点と同様に考えていただければ腑に落ちやすいのではないでしょうか。
一般的な住宅ローンでは、融資金を利用できるのは住宅部分の購入費用に限られます。仲介手数料や登記費用など購入に伴って生じる諸費用への充当も同様に、居住用部分の割合が上限です。
おそらく国内で最も名の知れた住宅ローンといえるフラット35を例に挙げれば、ご質問者様のケースでは「居住用部分が全体の50%以上」という条件を満たした上で、「居住用部分の割合に応じた金額」を上限とするのであれば利用できます。
仮に5,000万円の家を購入してそのうち20%を事務所に充てるのであれば、借入額の上限は4,000万円になる、というイメージです。
不足する1,000万円に関しては、自己資金として用意するか、別途借入をするなどで資金を調達しなければなりません。
特に「居住用部分が全体の50%以上」という点はとても重要で、居住用部分が面積の半分を下回る不動産は多くの金融機関で住宅ローンの融資対象と認められません。
また、住宅ローンとは別のローンを組んで事務所部分の資金を調達する場合には、2番以降の抵当設定となる点にも注意が必要です。
抵当権の順位は貸し倒れリスクに直結しますから、お金を貸す側の金融機関側から見ればリスクの高い融資と判断されかねません。
フラット35を例に挙げましたが、住宅ローンを用いて事務所併用住宅、店舗併用住宅を購入する場合の一般的な考え方は上記の通りです。
ただし数は少ないものの、金融機関によっては事務所併用住宅全体の融資を一括して借入できる住宅ローンを取り扱っています。このような商品を選択するのも一つの方法です。
ちょうど対比しやすい二つのローンを扱っている、日本モーゲージサービスの商品を例に挙げてみます。
一つ目は先ほど例に挙げたフラット35です。
購入総額5,000万円で、そのうち20%が事務所の場合の借入上限は4,000万円となります。
さらにフラット35では、借入金の割合が住宅部分の価格の90%(この場合は3,600万円)を超えると金利が跳ね上がる仕組みのため、「90%をフラットで、残り10%を協調融資商品で借りる」という手段を取るのが一般的。
日本モーゲージサービスの例では、3,600万円をフラット35で、400万円をベストミックスというローン商品で借り入れます。
残る事務所部分の1,000万円と、さらにリフォーム費用に関しては、別の方法で資金調達を考えなければなりません。
二つ目の選択肢は「十色」という、「事務所部分も含めて一括で借入ができる」という特徴を持つ住宅ローン商品です。
住居部分が延べ床面積の50%以上であれば、店舗・事務所併用住宅全体の融資に利用できるだけでなく、リフォーム費用にも充てられるといメリットを持っています。
つまり、5,000万円の購入価格とリフォーム費用の総額を、一つの住宅ローンで調達することが可能です。
十色はフラット35と異なり変動金利で、なおかつ一般的な住宅ローンと比較すれば金利が高めというデメリットはありますが、ご相談者様の借り方では有力な選択肢となるのではないかと思います。
ちなみに、ですが。
事務所としての利用を想定していながら、それを隠して住宅ローンを組むことはおすすめできません。
前述の通り住宅ローンは「自己居住用の不動産」を購入する場合に限って使用できる特別な商品ですから、それを他の用途に流用することは重大な契約違反と見なされる可能性があります。
そういった観点を踏まえて、適切なローンを選びましょう。
少しでも参考になれば幸いです。
> その他不動産賃貸一般
2025/08/03
今マンションの購入を検討していますが、数年以内に海外駐在の可能性があります。
そのことを不動産屋に相談し、駐在中はリロケーションも考えていると伝えたところ、「最長で5年程度の駐在期間になる可能性があるのであれば、おそらく銀行はリロケーションは認めないし、仮に認める銀行があったとしても、銀行は少しでも金利を得たいと思うのが通常なので、投資用ローンへの借り換えを指示してくるので諦めた方がよい。銀行に無断でリロケーションを行うのは、一括返済を求められるリスクがあるため、絶対にやってはいけない」と言われました。
一方で、別の不動産屋からは、「駐在中のリロケーションは「正当事由」として駐在期間が5年程度であっても、通常の実務対応として銀行は認めてくれる。実態としても、駐在中は空き家となるリスクもあるため、リロケーションを行っているケースの方が圧倒的に多い。」と言われました。
どちらの見解を信用すべきでしょうか。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「住宅ローンが残っている中での海外駐在によるリロケーションについて」のご質問、ありがとうございます。
まず結論からお伝えすると、「仮に賃貸ができなかったとしても、その期間の支払いが可能か」という点を考慮して、購入の可否を判断すべきかと思います。
詳しくご説明していきます。
第一に、住宅ローンはあくまでも「ご自身、もしくはご家族が生活するための住宅にしか利用できない」というのが大前提です。
とはいえ現実的に、転勤に伴って自宅に住むことができなくなる可能性もあるでしょう。
この場合、例外的に賃貸が認められる可能性があります。「転勤によって一定期間だけ賃貸する」という事例は、実務上でも決して珍しくはありません。
しかし「原則」は自己利用、賃貸利用が認められるケースはあくまでも「例外」です。
可否を判断するのは金融機関ですから、いずれの不動産会社も、現時点では推測で話しているに過ぎません。
前者の不動産会社は原則論に立脚した説明、後者は実務経験に基づいた説明と言えますが、あくまでも可能性の話ですから、どちらを信用すべきとは言えません。
期限の利益を喪失する、つまり一括返済を求められるケースは、「金銭消費貸借契約」の条項に定められます。原則論を踏まえれば前者の見解が正しいとも言えるでしょう。しかしながら海外赴任という限定的な期間の賃貸を理由に、貸し剥がしのような扱いを受けるのは、私も実務上経験がありません。
では後者が正しいかというと、そうとも言い切れないのが実情です。不動産会社のスタッフは融資継続の可否判断の主体ではないにも関わらず、単に経験則だけで「正当事由」と断定するのは、いささか無責任な印象を受けます。
将来的に住宅ローンの利用規定がさらに厳格化し、「例え転勤などの事情であっても、投資用ローンへの借り換えを指示される」可能性も否定できないからです。
また、「銀行に無断でリロケーションを行うのは、一括返済を求められるリスクがあるため絶対にやってはいけない」というのは紛れのない事実です。もし勝手に賃貸したら、一括返済を迫られる可能性は跳ね上がります。
このため質問者様が今すべきことは、「原則論を踏まえた上で、想定されるリスクを許容できるか否かを判断すること」と言えるでしょう。
具体的には、「海外赴任期間中、賃料収入がなかったとしても、住宅ローンの支払いや管理費・修繕積立金、固定資産税などの負担を許容できるか」という点です。
現時点では、「賃貸して収入を得る」という想定そのものが不確実なものといえます。リロケーションはあくまでも選択肢の一つではあるけれど、それを前提に資金計画を立てるのは好ましくありません。
金融機関が住宅ローンを継続したまま賃貸に利用することを認めたとしても、希望する賃料で入居者が決まるとは限らないでしょう。不動産賃貸経営で考慮すべき、「空室リスク」をはじめとするさまざまなリスクを認識しておくことも必須です。
これらをしっかり認識した上で、購入の可否を検討しましょう。質問者様がご希望の不動産を手に入れられれば幸いです。
> 不動産用語・その他雑学
2025/01/20
公図の作成者について教えてください。
あと、法務局で閲覧できる公図と現況がずれていたら訂正や更新はされますか。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。「 公図は誰が作成しますか?」とのご質問、ありがとうございます。
公図とは、本来法務局が備えておくべき「不動産登記法第14条に基づく地図」の代わりに暫定的に備えられているもので、正式名称を「旧土地台帳附属図面」と言います。
「旧」という言葉が示す通り「過去に作成されたもの」であり、14条地図の代用に過ぎません。
このためご質問に端的に回答すれば、「誰も作成しない」が答えになります。
図面に記された土地の形状や大きさが現況と異なることも珍しくはないですが、そうであっても訂正や更新はされません。
参考までに不動産登記法では、以下のように定められています。
第十四条 登記所には、地図及び建物所在図を備え付けるものとする。
参考:e-Gov法令検索「不動産登記法」
https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000123/#Mp-Ch_3
ここで規定された地図とは「正確な測量に基づいて、筆の大きさや形状、配置を示した地図」であり、そもそも公図はこの要件を満たしていません。
しかし、正確な地図を作成するには全ての土地の筆界を確定しなければならないため、多大な時間と労力を要します。
このため法に定められた地図が完成していない地域では、この代用品として今も公図が用いられているのです。
法務局で地図を請求すると、対象地に14条地図が整備されている場合は14条地図が、整備されていない場合は代わりに公図が提供されます。
土地が細分化され権利関係が複雑な都市部では地図の整備が進んでおらず公図が提供されるケースが多いのですが、土地区画整理事業を行ったエリアや地方部などでは、14条地図を目にすることもあるでしょう。
> 住宅ローン・金利
2024/12/02
3600万円を35年で借りた場合の月々の支払い額はいくらになりますか。利息総額はいくらになりますか。返済条件や金利条件等は適当な形で設定していただいて構いません。できれば固定変動それぞれについて返済シミュレーションを記載いただけると助かります。よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。
「3,600万円を35年で借りた場合の月々の支払い額はいくらになりますか」とのご質問、ありがとうございます。
一般的に用いられる固定と変動の金利を想定し、返済シミュレーションや選ぶ際の注意点についてもご説明いたします。
まず固定金利では、国内で最も名の知れた住宅ローンともいえる「フラット35」の利用を想定して解説します。
2024年12月現在、多くの金融機関が採用しているフラット35(35年返済)の金利は1.86%です。
ただしフラット35には、住宅金融支援機構が定める基準をクリアした優良な住宅を取得する場合には一定期間の金利を引き下げる「フラット35S」、子育て世帯や若年夫婦世帯の場合に一定期間の金利を引き下げる「子育てプラス」など仕組みがありますから、こちらが適用された場合も併せてみていきます。
・フラット35を利用した場合
フラット35を利用して金利1.86%で3,600万円を借り入れた場合、月々の支払額は「11万6,684円」です。
この場合の返済総額は4,900万7,216円、利息総額は1300万7,216円です。
フラット35は全期間固定金利の商品ですから、仮に返済途中に経済情勢が大きく変わっても、支払い額は完済まで変わりません。
・フラット35S(Aタイプ)を利用した場合
フラット35Sとは、住宅金融支援機構が定める要件をクリアした住宅の取得にフラット35を利用する場合、一定期間金利が引き下げられる仕組みです。
Aタイプが適用された場合は当初5年間、金利が0.5%引き下げられます。つまり、フラット35S(Aタイプ)を利用した場合の適用金利は当初5年間は1.36%、6年目から1.86%になる仕組みです。
これを利用して3,600万円を借り入れた場合、当初5年間の支払額は10万7,774円で、61回目の支払いから11万5,485円になります。
この場合の返済総額は4,804万1,035円、利息総額は1,204万1,035円です。
・フラット35S(Aタイプ)に子供2人の金利優遇(子育てプラス)が適用された場合
子育てプラスは子どもの人数などに応じて金利が引き下げられる仕組みでフラット35Sとの併用も可能です。
フラット35S(Aタイプ)に加え、子供2人の金利優遇が適用された場合、当初5年間は金利が1.00%引き下げられます。適用金利は当初5年間は0.86%、6年目から1.86%です。
これを利用して3,600万円を借り入れた場合、当初5年間の支払額は9万9,290円で、61回目の支払いから11万4,222円になります。
この場合の返済総額は4,707万7,487円、利息総額は1,107万7,487円です。
つまり、フラット35とフラット35S(Aタイプ)では返済額で96万円ほどの差が生じ、子育てプラスではさらに96万円ほど軽減される計算になります。
・変動金利(0.625%)を利用した場合
金利0.625%で3,600万円を借り入れた場合、月々の返済額は「9万5,453円」です。
完済まで金利変動がなかったと仮定すると、返済総額は4,009万0,056円、利息総額は409万0,056円となり、フラット35通常タイプと比較すると月々の支払額で2万円以上、総額では900万円近い差が生じる計算になります。
しかし、変動金利を利用する際は必ず金利上昇のリスクを考慮しなければなりません。
仮に5年後に金利が1.5%上がって2.125%になったとすると、月々の支払額は11万7,756円に跳ね上がり、この時点で固定金利の返済額を上回ってしまいます。
変動金利には、「金利が上がっても5年間は支払額が変わらない」「大幅な金利上昇があっても支払額の変動は1.25倍まで」などのルールがあり、急激な支払い負担の増加から債務者を守る仕組みが設けられていますが、実際には「いくら支払っても元金が減らない」という現象を生むリスクも内包しています。
総じて金利が低いのは変動金利ですが、住宅ローンを選ぶ際にはこのようなリスクを念頭においておくことが大切です。
> 住宅ローン・金利
2024/11/20
単独ローンからペアローンに借り換えすることもできると聞きました。
あえてそうするメリットがある場合としてどのような場合が想定されますか?
このような借り換えによって住宅ローン控除にはどのような影響がありますか?
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。
「単独ローンからペアローンに借り換えするメリットはありますか? 」とのご質問、ありがとうございます。
単独のローンからペアローンに借り換えることで影響が生じるものは、主に団体信用生命保険と住宅ローン控除です。
これらは単純にメリットともデメリットとも言い切れませんから、ご自身のケースに当てはめて検討することが大切です。
まず初めにペアローンの仕組みをざっと確認してみましょう。
ペアローンとは、ご主人様と奥様がそれぞれ主債務者となって個別の住宅ローンを組み、2つのローンを合わせて住宅取得資金の総額を調達する仕組みです。
住宅は共有となり、借入(プラス自己資金)の割合に応じて持分割合を決めるのが原則です。
ご夫婦それぞれが別の住宅ローンを組むことから、「団体信用生命保険も住宅ローン控除もそれぞれの借入額が上限となる」という影響が生じます。
団信で言えば、ご主人様がお亡くなりになったとしたらご主人様の住宅ローンだけが完済され、奥様の住宅ローンは残ります。
一方の住宅ローン控除も、それぞれの借入額に応じて控除額が決まります。
ご主人様単独の住宅ローンからペアローンに借り換えた場合、「減税分を2人で分け合う形になる」と考えれば分かりやすいでしょう。
これらがご相談者様にとって有効であると考えられるのであれば、それがメリットと言えます。
一例を挙げれば、ご夫婦2人が共働きを続ける想定で住宅を購入する場合です。
単独の住宅ローンは「どちらか片方にしか保険が掛かっていない状況」ですから、もう一方に万が一のことがあった場合のリスクに備えられません。
住宅ローン控除に関しても、一方だけがその恩恵を受けるより2人で分け合った方が、他の節税手法を組み合わせるなどの選択肢が広がります。
今回のご質問は「借り換え」とのことなのであまり関係ありませんが、一般的にペアローンの効果は「借入可能額を増やす」という点ばかりがクローズアップされがちで、確かにそれは大きなメリットと言えます。
しかしそれだけでなく、上記のような特徴を持つことを知った上で検討することが望ましいでしょう。
> 住宅ローン・金利
2024/10/29
過去に携帯料金の支払いが遅れたことが原因で住宅ローンの審査が通らないなんてことが実際にあるのか知りたいです。よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。
「携帯料金の滞納は住宅ローン審査に影響しますか?」とのご質問、ありがとうございます。
ご質問のケースでは、主に「分割払いにしている携帯電話本体の滞納」が審査の際に影響を及ぼします。
度重なる遅延や長期間の延滞などの場合には、住宅ローンの審査においても大きな障害となる可能性があるため注意が必要です。
一口に携帯料金と言っても、「月々の通信料と携帯本体の分割払い」で構成されているケースが少なくありません。この携帯本体の分割払いは、自動車ローンやクレジットカードの分割払いと同様の、いわゆる「ローン」の一種です。
このため、他のお金の貸借と同様に、個人信用情報機関に登録されるのです。
支払いが遅れた場合には、それを示す「A」などのマークが記載されますから、これが住宅ローンの審査にも悪影響を及ぼす可能性があります。
長期間の延滞の場合には「異動」と記録され、さらに審査に通過することが困難になります。
過去に支払いが遅れた記憶がある場合には、まずはご自身で個人信用情報を取り寄せてみると良いでしょう。
ご質問にはありませんでしたが、携帯電話の分割払いはあくまでもローンの一種ですから、「その支払い額も住宅ローンの審査に影響を及ぼす」ということも知っておきましょう。
住宅ローンの審査の際には、他の借入についても申告する必要があります。収入に対する返済額の割合(返済比率)が、審査において重要視されるからです。
この返済額には、携帯電話の分割払いも当然含まれます。
近年では携帯電話が高額になり、それに伴って月々の支払い額も大きくなりがちです。
「家族の分も含めて複数台の支払いをしている」といったケースでは、それ自体が審査においてマイナスになる可能性もあり得ます。
以上、参考になりましたら幸いです。
> 不動産契約・不動産登記
2024/10/16
不動産登記で登記識別情報を提供できない場合に利用できる制度とのことですが、具体的にどのような制度ですか。自分で利用できますか。必要書類や費用ややり方について知りたいです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「事前通知制度とはどのような制度?」とのご質問、ありがとうございます。
回答させていただきます。
事前通知制度とはご質問にもある通り、「不動産登記で登記識別情報を提供できない場合」に利用できる代替制度の1つです。「登記識別情報を提供できない」とは、登記識別情報通知を紛失してしまった場合などが該当します。
登記識別情報は再発行されませんから、これを紛失した場合には「登記の意思があること」を登記識別情報以外の方法で証明しなければならないのです。
事前通知制度の具体的な手続きは、法務局から申請人(登記名義人)に対して本人限定郵便で「登記申請があったこと」「自分が申請した内容に間違いない場合は2週間以内に申し出ること」を通知し、期間内に申出があったときにはじめて登記を行う仕組みです。
期間内に申し出がなかった場合、正当な登記申請と認められずに却下されます。
この事前通知制度は登記識別情報を提供できない場合に行う代替手段の基本といえる手続きですが、不動産売買の場面ではあまり利用されません。
申請から登記完了までに時間がかかる上、却下される恐れもあるからです。
このため一般的に用いられる代替手段は、司法書士などの資格者が「本人確認情報」を作成して申請する方法です。
ただしこの場合には、通常の登記費用の他に手数料が必要となる点に注意しましょう。
> 不動産ビジネス・不動産系資格
2024/10/14
個人が反復継続して不動産屋に不動産売買や賃貸を検討している知人友人を紹介してキックバックを貰うビジネスに違法性はありますか。
宅建業法の適用範囲外ですか。
紹介料を相場以上に貰い過ぎると捕まりますか。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「個人が不動産屋に友達を紹介して紹介料をもらうのは違法?」とのご質問、ありがとうございます。
ご質問のケース、「個人が反復継続して『不動産屋に』不動産売買や賃貸を検討している『知人友人を紹介して』キックバックを貰う」という形であれば、それが直ちに宅建業者に該当するとは言えないでしょう。
法解釈に関しては弁護士などの範疇になりますので、私がこれまでに宅建業免許の取得に関する依頼を受け、監督行政庁の担当者に相談した内容の範囲で回答させていただきます。
ご質問のような「不動産業者に顧客を紹介して報酬を得る」というビジネスは実際に存在しており、ネット上の「お仕事情報」系のサイトなどでも散見されるものです。
この場合、ご質問者様が宅建業法の規制を受けるよりもむしろ、紹介される側の不動産業者が「紹介する人員を従業者に含めるか」などの点で規制を受ける可能性があります。
「顧客を獲得する」という不動産取引における業務の一部分を担っている訳ですから、従業員の1人としてカウントして従業者名簿に記載し、それを踏まえた適切な人数の専任の宅建士を配置するなどの必要が生じる可能性があるからです。
仮にご質問者様が宅建士の資格をお持ちだったとしても、専任の宅建士としての登録が可能かは微妙なところです。
専任の宅建士は「営業所に常駐する」などの要件を満たさなければならないため、ご質問のケースでは専任性が認められない可能性が高いでしょう。
以上が、私の経験上で得た行政側の見解です。
「そもそも宅建業法が『フリーランスの営業マンが宅建業者と契約して業務を行ったり、顧客紹介に特化した業務で報酬を得るなどの勤務形態』を想定しておらず、多様な働き方をカバーしきれていないのが実情」とも話されていました。
紹介料に関しては私の個人的な想像ですが、「宅建業者から個人に対して支払われる報酬」であるため、仲介手数料の上限額がそのまま適用されるとは考えにくいのではないでしょうか。
宅建業法の規制は宅建業者が顧客から受け取る報酬の上限を定めたもので、宅建業者が従業員に対していくらの給料を払おうが関係ないからです。
以上、参考になりましたら幸いです。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2024/10/12
具体例つきで分かりやすく解説ください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「特定物債権と種類債権の違いとは?」に回答させていただきます。
特定物債権はその名の通り「物」自体を特定するのに対し、種類債権は対象の「種類や数量」だけを定めた債権です。
ちなみに「債権」とは、財産上の一定の行為を請求する権利を指します。
分かりやすい具体例は「新車の購入」と「中古車の購入」です。
新車を購入する場合には、Aという車を1台、グレードは何、色は何など「種類と数量」を定めて契約を結びます。
この種類と数量さえ合致していれば、販売店側はどの個体を引き渡しても債務を履行することが可能です。
この場合の購入者の債権が「種類債権」に当たります。
一方の中古車の場合、同じAという車であっても、年式や走行距離、修復歴の有無など、さまざまな条件から個体を特定して契約を結びます。販売店側は同等品であれば何でもよいわけではなく、特定された個体を引き渡す義務が生じるのです。
これが特定物債権です。
不動産の取引は、売買にしろ賃貸にしろ契約上で特定した物の引渡しを要しますから、特定物債権に該当します。
> 住宅ローン・金利
2024/10/04
住宅ローン6400万円を35年で借りた場合の月々の支払い額はいくらになりますか。利息総額はいくらになりますか。返済条件や金利条件等は適当な形で設定していただいて構いません。できれば固定変動それぞれについて返済シミュレーションを記載いただけると助かります。よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「6,400万円を35年で借りた場合の月々の支払い額について、固定金利と変動金利での返済シミュレーション」について回答します。
固定金利はフラット35の利用を想定し、通常のフラット35を利用した場合とフラット35Sを利用した場合のシミュレーションを、変動金利は銀行などで一般的に採用されている0.625%という数値を利用して試算します。
・フラット35を利用した場合
2024年10月現在、多くの金融機関が提供しているフラット35(35年返済)の金利は1.82%です。
これを利用して6,400万円を借り入れた場合、月々の支払額は「20万6,144円」となります。
フラット35は全期間固定金利ですから、支払い額は完済まで変わりません。
この場合の返済総額は8,658万0,236円、利息総額は2,258万0,236円です。
・フラット35S(Aタイプ)を利用した場合
フラット35Sとは、住宅金融支援機構が定める一定の要件をクリアした「質の高い住宅」の取得にフラット35を利用する場合、一定期間金利が引き下げられる仕組みです。
Aタイプでは、当初5年間、金利が0.5%引き下げられます。
フラット35S(Aタイプ)を利用して6,400万円を借り入れた場合、当初5年間は低金利で利用できるため月々の支払額は「19万0,364円」で、61回目の支払いから「20万4,015円」になります。
この場合の返済総額は8,486万7,084円、利息総額は2,086万7,084円です。
つまり、返済額は170万円ほど軽減される計算になります。
・変動金利(0.625%)を利用した場合
金利0.625%で6,400万円を借り入れた場合、月々の返済額は「16万9,694円」です。
完済まで金利変動がなかったと仮定すると、返済総額は7,127万1,389円、利息総額は727万1,389円となり、固定金利と比較すると月々の支払額で3万円以上、総額では1,500万円もの差が出ることになります。
しかし、これはあくまでも「金利変動がなかったら」という仮定の話に過ぎません。直近では、メガバンクが基準となる店頭金利を2.475%から2.625%に引き上げるなど、金利上昇の傾向が顕著にみられています。
なお、例で挙げた0.625%という金利は、「店頭金利2.625%から2.0%優遇して0.625%とする」などの方式によって導き出された数値で、一般的に用いられている手法です。
店頭金利の上昇は17年ぶりと長らく低金利が続いていたとはいえ、今後35年間低金利が続く保証はありません。
仮に5年後に金利が1.5%上がって2.125%になったとすると、月々の支払額は20万9,344円に跳ね上がります。つまりこの時点で、固定金利の返済額を上回ってしまうのです。
「いやいや、金利が1.5%も上がるなんて大げさな」と思う方もいるかもしれませんが、平成初期の店頭金利が8%を超えていたことを考えれば、あながち非現実的な数値とはいえないでしょう。
総じて金利が低いのは固定金利ですが、住宅ローンを選ぶ際には金利変動リスクを念頭においておくことが大切です。
> 宅建業法・民法・その他法律一般
2024/09/28
自宅が新築戸建ての場合、車庫証明申請の際に必要な添付書類である保管場所の所在図と配置図は誰が作成すべきものですか?専門家に作成を依頼した方がよいか教えてください。
あと、参考までに、アパートやマンション住みの場合についても教えてください。
マンション住みであれば管理会社か管理組合に依頼すれば提供してもらえるかについて知りたいです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「車庫証明を申請する際に添付する保管場所の所在図と配置図は誰が作成すべきもの?」に回答させていただきます。
車庫証明の取得に必要な所在図は「使用の本拠地と駐車場の位置関係などを示すもの」で、一方の配置図は「駐車場のサイズや申請する自動車の駐車位置を特定するもの」です。
いずれの書類もそれほど高い精度を必要とされるわけではありませんから、ご自身で作成するのが一般的です。
所在図・配置図を含め、申請に必要な書式は各警察署で取得できるほか、ホームページからもダウンロードできます。
ご質問のケース、新築戸建てで車庫証明を申請する際には、家とともに引き渡された配置図や外構図が役に立ちます。
この図面には敷地内の駐車場の配置や寸法が記載されていますから、これをトレースすれば容易に作成できます。
自宅と駐車場の位置関係、駐車場のサイズ、出入口の幅、前面道路の幅員の記載が必要ですが、住宅の配置図のようにミリ単位での正確な情報までは必要なく、2.5mなどの記載でOKです。
コピーした図面に必要事項を補記し、申請書面には「別紙添付」と記載する方法でも構いません。
これで配置図は完成です。
所在図はインターネットの地図を活用すれば良いでしょう。
こちらも申請書の枠内にトレースする必要はなく、プリントアウトした地図に自宅(駐車場)の場所を赤線で囲むなどして明示し、申請書面には「別紙添付」と記載する方法で対応できます。
住宅地図ほどの精度は求められませんから、Googleマップなど一般的なインターネット上の地図で十分です。
以上が「敷地内に駐車場がある新築戸建」の所在図・配置図の作成方法です。
一方で、ご自宅以外に駐車場を借りている場合やマンションなどの場合には、そもそも駐車場の配置図が手元にあるケースは稀でしょう。
この場合には駐車場の所有者や管理者から使用承諾書をもらう必要がありますから、承諾書への記入を依頼する際に合わせて配置図についても依頼してみると良いでしょう。
駐車場全体の配置や寸法を記載した書面の用意があるケースは珍しくなく、あとはご自身が利用する駐車区画を特定し、必要事項を補記すれば完成です。
機械式駐車場の場合には、幅と長さだけでなく、高さや重量制限の記載も必要となる点に注意しましょう。
所在図に関しては新築戸建と同じ方法で良いのですが、使用の本拠地と駐車場の距離(直線距離)を記載する必要があります。車庫は使用の本拠地(この場合はご自宅)から直線距離で2キロ以内という定めがあるからです。
自宅と駐車場を赤線で囲み、この2点に直線を引いて距離を記載します。
いずれの書面も製図の専門家が作成するような精度を求められる訳ではありません。
家の配置図や外構図が手元にない場合でも、巻尺を使って長さや幅をご自身で測ったレベルで十分です。
書面の作成は専門家に依頼せずともご自身で対応可能と思いますが、むしろハードルが高いのは「平日の日中でなければ申請ができない」という点かもしれません。
車庫証明の取得には、警察署に2回出向く必要があります。さらにナンバーが変わるのであれば、運輸支局に自動車を持ち込まなければなりません。
つまり引越しなどで住所が変わった際には、平日に何度も警察署や運輸支局に出向いて手続きをする必要があるのです。
自動車の住所変更などの手続きは厳格で、15日以内に手続きをしないと、普通自動車なら50万円以下、軽自動車なら30万円以下という罰金が課せられます。
平日に手続きの時間を作るのが難しければ、行政書士に依頼すると良いでしょう。
丁種封印の資格を持つ行政書士であれば、ご自宅でナンバーを付け替えることも可能です。
> 住宅ローン・金利
2024/09/25
住宅ローンの事前審査(仮審査)をハウスメーカー経由でするメリットとデメリットについて教えてください。
よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「ハウスメーカー経由で事前審査するメリットについて」とのご質問、ありがとうございます。
以前は住宅ローンの事前審査といえばハウスメーカーや不動産仲介会社を介して行うのが一般的でしたが、最近ではインターネットの情報などからご自身で金融機関を選び、事前審査を行う方も増えてきました。
ですが、とりわけ注文住宅を建築する場合には、ハウスメーカーを介して事前審査から融資実行までの一連の手続きを進める方が安心です。
メリットとデメリットとともに、その理由についてもお答えします。
ハウスメーカーに限らず、不動産売買仲介など「住宅ローンを利用して購入する顧客をメインターゲットとする会社」では、住宅ローンに関する情報も日々収集しているのが一般的です。
このためご自身で情報収集をするよりも、より効率的に有利な条件の金融機関を紹介してくれる可能性が高い点がメリットといえるでしょう。
金利や諸費用、融資条件などの面で「顧客にとって有利な金融機関」を紹介できなければ、受注のチャンスを逃すことにもつながりかねません。
仮に同一品質・同一価格の商品を2社が販売するとしても、利用するローンの金利差によって顧客の支払い額には差が生じてしまう、つまり価格差につながってしまうからです。
さらに注文住宅の場合には、契約時や着工時、上棟時など、工事の進捗に応じて中間金を支払うケースが大半です。それ以前に、土地の購入の際に融資が必要となるケースもあるでしょう。
このような段階的な融資は、金融機関によって扱いがまったく異なります。
そもそも住宅ローンとは「住宅に対する融資」ですから、住宅の引渡しと同時に融資を受けるのが前提です。
このため土地購入時や中間金の支払いには住宅ローンを利用することができず、別途「つなぎ融資」が必要となる金融機関も少なくありません。一方で、最終的な引き渡しの前に住宅ローン自体の分割実行に応じてくれる金融機関も存在します。
どちらが有利であるかはケースバイケースで、一概には言えません。
「つなぎ融資の方が金利は高いが、中途での抵当権設定が不要なため諸費用が抑えられる」などのケースも珍しくないからです。
中間金の支払い条件はハウスメーカーによっても異なりますから、そのような条件を踏まえたうえで適切な金融機関をご自身で探すのは、完成物件を購入する場合よりもさらに難易度が上がります。
事前審査の段階からハウスメーカーを経由して審査を進めれば、自社の支払い条件なども踏まえたうえで適切な金融機関を紹介してくれるでしょう。
これが最大のメリットです。
一方のデメリットは、利用できる金融機関が限られるケースがあることでしょう。
一般的な都市銀行のほか、地元の有力な地銀や信金、フラット35などは多くのハウスメーカーが取り扱っているでしょうが、ネット銀行などは取り扱っていない可能性もあり得ます。
昨今では、ネット銀行が提供する低金利や手厚い団体信用生命保険などが魅力のローン商品も多数存在していますが、これらの利用に難色を示されるケースもないとは言い切れません。
ネット銀行では、顧客自身が各段階で融資手続きを行わなければならないため、それが滞るリスクがあるからです。
もしお目当ての金融機関が決まっているのであれば、その住宅ローン商品の利用の適否も含めて、ハウスメーカーの営業スタッフに相談してみることをおすすめします。
> 購入後の生活・暮らしの知恵
2024/09/24
マンション住みだと自動車の保管場所使用承諾証明書を自分でサインして書くのはありですか。それとも管理組合の理事長とかに依頼すべきものですか。
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。宅建士・行政書士の廣石です。
「マンション住みの場合、保管場所使用承諾証明書は誰が書く?」とのご質問、ありがとうございます。
分譲マンションにお住いで、車庫証明を取得する必要があるケースとお見受けし、この想定にて回答させていただきます。
ご自身で購入した分譲マンションにお住まいの場合でも、実は駐車場は「賃貸」であるケースが一般的です。
この場合には、マンションの管理組合(管理を委託している場合には管理会社)に依頼して、保管場所使用承諾証明書を作成してもらいます。
保管場所使用承諾証明書は「所有者や管理者が、駐車場として使用することを承諾していることの証明」ですから、その権限を持つ方に書いてもらわなければなりません。
分譲マンションの敷地は区分所有者全員の共有であることが通常です。このため駐車場も特定の区分所有者が単独で所有しているものではないため、一般的な賃貸駐車場などと同様に扱うと考えれば分かりやすいでしょう。
仮に駐車場も分譲で、ご自身の所有となっている場合には、保管場所使用承諾証明書に代わる書類として「保管場所使用権原疎明書面(自認書)」を添付します。
敷地内の平面駐車場や機械式駐車場などに関しては、「通常の月極駐車場などと同様に扱いになる」ということにあまり違和感はないかと思いますが、注意すべきは「1階で専用の駐車場が付帯しているお部屋」などででしょう。
この場合でも、駐車場はあくまでも区分所有者全員の共有で、駐車場が付帯した居室の所有者が「専用使用権(特定の区分所有者のみが使用できる権利)に基づいて独占的に使用できる」に過ぎないケースが大半だからです。
これは言ってみればバルコニーと同様で、各居室に付帯したバルコニーはその居室の区分所有者だけが独占して使用する権利を持つものの、あくまでも共用部分という扱いです。
分譲マンションの駐車場の多くはこの方式を採っていますから、まずは管理組合や管理会社などに声を掛けてみるとよいでしょう。
なお、車庫証明の取得は自動車を購入した際だけでなく、住所が変わった際にも必要です。
つまり「分譲マンションを購入して引っ越した時」にも、車検証の住所変更や、場合によってはナンバープレートの交換などの手続きをしなければならないことも覚えておきましょう。
住所変更後の手続きは「15日以内」とされており、これを怠ると普通自動車なら50万円以下という重い罰金が課せられる恐れがあります。
ご自身での手続きが難しい場合には、早めに行政書士に相談することをおすすめします。
> 住宅ローン・金利
2024/09/24
糖尿病でインスリン注射していても団信の審査に通る(通った)事例をご存知であれば教えてください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「糖尿病でインスリン治療を受けていても団信に通る?」とのご質問に回答させていただきます。
これまでに様々な疾病をお持ちの方の住宅ローンをお手伝いさせていただきましたが、具体的に「糖尿病でインスリン治療をしている」という条件での事例については記憶が定かではありません。
引き受け可否の判定には症状やご年齢などさまざまな要素が加味されるため、ここでは事例の提示ではなくその対策に重点をおいて回答させていただきます。
住宅ローンの団体信用生命保険への加入に不安を抱えている場合、その対策は次の3つです。
①事前審査の段階で団信の審査を受ける
②通常の団信よりも条件が緩和されたワイド団信を利用する
③団信不加入で契約できる住宅ローン(フラット35など)を利用する
1つ1つ解説します。
【事前審査の段階で団信の審査を受ける】
団信の加入可否を審査するのは銀行や保証会社ではなく、あくまでも引き受ける保険会社です。このため一般的に、住宅ローンの事前審査の段階では団信の審査は行いません。
しかし、事前審査で団信の審査ができないわけではないのです。
不動産の売買契約を結んだ後に団信に加入できないことが原因で否決されるという事態を防ぐため、必ず事前審査の段階で団信の審査を受けましょう。
不動産会社や金融機関で「健康状態に不安があるので、先に団信の審査を受けたい」と伝えれば、団信の告知書を取り寄せてくれます。
ただし、一般的な事前審査よりも時間を要する可能性がありますから、その点には注意が必要です。
【ワイド団信を利用する】
ワイド団信とは、まさに健康状態に不安がある方に向けた加入条件緩和型の団信です。0.3%程度の金利の上乗せが必要になるものの、通常の団信の引き受けを拒絶された方でも加入できる可能性があります。
ただしワイド団信は、すべての金融機関で取り扱いがあるわけではありません。
利用を検討している金融機関にワイド団信の取り扱いがあるか否かを確認し、こちらも事前の段階で審査を受けておきましょう。
【団信不加入で契約できる住宅ローンを利用する】
ワイド団信でも保険契約ができない場合には、団信に加入せずに利用できる住宅ローンを選択します。第一の候補はフラット35でしょう。
フラット35は団信の加入が任意ですから、健康状態に不安がある場合には、必ず候補として考えておきたい住宅ローンです。
ただし団信に加入しないわけですから、ご契約者が亡くなったとしてもローンの残債は残ります。
その場合の対策についても、しっかりと検討しておく必要があるといえるでしょう。
またフラット35以外にも、連帯保証人を立てることで、団信非加入で住宅ローンを受けられる金融機関なども存在します。
配偶者などの法定相続人が連帯保証人となり、ご契約者が亡くなった場合には連帯保証人が残債を引き継ぐ仕組みです。
この場合もフラット35と同様に、万が一の際の対策を検討しておくことが重要です。
以上が「糖尿病でインスリン治療を受けている」という場合の住宅ローン利用の対策です。
いずれも重要なポイントは、事前審査の段階、つまり不動産売買契約の前にこれらの手続きを行うことです。
通常の団信、ワイド団信の審査を受けること。
フラット35など団信非加入で契約できる住宅ローンの事前審査を受けること。
これらを行ったうえで、借入可能な金融機関と融資条件をしっかり確認してから、不動産の契約に進みましょう。
> 住宅ローン・金利
2024/09/14
住宅ローン保証料は戻ってくるとのことですが、いつどれくらい戻ってくるのか教えてください。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「住宅ローン保証料が返金されるタイミングはいつ?」とのご質問、ありがとうございます。
回答させていただきます。
すでに支払った保証料が返金されるケースとは、融資額や融資期間が減少した場合、つまり「繰り上げ返済を行った時」です。
保証料は借入金額や返済期間に応じて金額が決まりますから、繰り上げ返済によって残債額が減ったり、返済期間が短縮されたりした場合には、当初の保証料よりも金額が下がることにより、返金という手続きが生じるのです。
返金される額は、繰り上げ返済をした金額やそれによって短縮された返済期間に応じて決まります。
そもそも保証料とは、信用保証会社が連帯保証人の代わりとなる趣旨の制度で、住宅ローンを借り入れる方と保証会社との契約で発生する費用です。
借り入れる額や返済期間に応じて金額が決まり、融資時に一括で支払うか、もしくは保証料相当額を金利に上乗せして支払います。
このため、ご質問のように「住宅ローンの保証料が戻ってくる」というケースは、融資実行時に保証料全額を一括で支払っている場合に限られるのです。
多くの金融機関では、「借りた本人が返せなくなってしまって貸し倒れが発生する」というリスクを回避するために、住宅ローンを組まれる方と保証会社との間で保証契約を結ぶことを義務付けています。
費用は保証会社によっても、借り入れる方の属性(年収やお勤め先などの状況)によっても異なりますが、35年返済の住宅ローンで借入額100万円当たり2万円プラスアルファ程度などの設定が多くみられます。
例えば35年・3,000万円の住宅ローンを契約するならば、60数万円程度の費用が必要となる計算です。
融資の利率に上乗せする場合には、0.2~0.4%程度が一般的です。
最近では「保証料無料」という住宅ローンも増えてきていますが、この場合にはもちろん繰り上げ返済をしても保証料の返金はありません。
このため住宅ローンを借り入れる際のイニシャルコストのうち、保証料と事務手数料はしっかりと分けて考える必要があります。
> 不動産ビジネス・不動産系資格
2024/09/10
宅建士さんの周囲で年収2000万円超えている大工さんっていらっしゃいますか?
大工さんで年収2000万円超えてる人の共通項があるようであれば知りたいです。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。
「大工さんで年収2000万稼ぐことは難易度高いですか?」とのご質問、ありがとうございます。
難易度が高いか低いかでいえば、間違いなく「高い」です。
国税庁がまとめた「令和4年分民間給与実態統計調査」をみると、年収2,000万円超の方の割合は0.6%ですから、そもそもどのような職種であっても1年間に2,000万円稼ぐのは簡単なことではないでしょう。
では、とりわけ「大工」という職種が高額所得を得やすいかどうかについても考えてみましょう。
一言で大工といっても、その方のキャリアや技術水準、お勤め先によっても収入は大きく異なるのが一般的です。そこで今回は、公共工事の設計労務単価から大工に対して支払われる報酬の目安をみていきます。
設計労務単価とは、公共工事の発注者が工事価格の積算に用いる単価で、工事現場で働く方の賃金の基準となる数字です。
基本給相当額や臨時の給与(ボーナスなど)の日額換算、実物給与(食事など)などを合算し、1日当たりの報酬額として職種やエリアに応じた値が定められています。
これによりますと、令和6年度の大工の労務単価は27,721円です。
ちなみに「職人が1日で完了できる作業量」は、一般的に「一人工(いちにんく)」という単位で呼ばれますので、これも知っておくと工事の見積りなどを理解しやすいです。
一人工の単価が27,721円であれば、2人が1日働くと27,721円×2、2人が10日間働くと27,721円×2×10というように計算します。
もちろんこれは1つの目安に過ぎませんが、仮にこの単価で1年間で250日働いたとすると、年間の報酬は693万円です。
つまり労務単価をベースにした試算では、年収2,000万円には届きません。
このため大工として年収2000万円を稼ぐためには、「標準的な技術水準で職人としての仕事を全うする」だけでは難しいことが分かるでしょう。
技術力を上げて特殊な建築物などを手掛ける、会社を設立し付加価値の高い注文住宅などを受注する―など、プラスアルファの材料が必要になってくるといえます。
現実的には、とりわけ重要なポイントは「元請けとして工事を受注できるか否か」だと考えられるでしょう。
元請けとは、発注者から直接工事を受注する立場の業者のこと。それに対し、元請けが受注した仕事を専門工事ごとに細分化して請け負う立場が「下請け」です。
例えば大工さん自らが会社を設立して注文住宅の建築を請け負うことができれば、工事を受注した元請け業者から専門工事だけを受注するよりも1棟当たりの利益率は高くなります。
その注文住宅の人気が高まって年間の受注棟数が増えれば、それだけ大工さん個人の収入も増やすことが可能です。
大工さんが高額所得を得るには、元請けとして受注できる体制を構築することと、他社との差別化などによって1棟当たりの利益率を高めること、受注棟数を増やすことなどが現実的なポイントと言えるでしょう。
つまり、大工としての技術力だけでなく、経営者としての力量も必要とされるのです。
私の知人の例を挙げましょう。
その方は宮大工(伝統的な木造建築の技術を持ち、神社仏閣の建築や修繕を行う大工)として修業を積んだ、自他ともに認める生粋の大工です。
神社仏閣の建築を請け負うほどですから、大工として高い技術力を持っていることはもちろん、自身が経営する会社を発展させて住宅の建築や公共工事までを請け負っています。
さすがに実際に年収を尋ねたことはありませんが、年収2,000万円どころかそれを大きく上回る収入を得ていたとしても全く驚きません。
このようなケースが、「大工さんが高額所得を得る」という端的な例と言えるのではないでしょうか。
> 不動産用語・その他雑学
2024/09/09
同じような感じもしますが、だいぶ意味合いが違ってきますか??
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「耐震等級3と耐震等級3相当の違い」について、回答させていただきます。
結論から申し上げますと、「耐震等級3」と「耐震等級3相当」の違いは、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に基づく住宅性能表示制度を利用して、等級を取得しているか否かです。
多少意地悪な表現になりますが、あえて分かりやすい言葉を選ぶとするならば、耐震等級3相当はあくまでも「自称」に過ぎず、本来の意味の耐震等級3ではありません。
そもそも耐震等級とは、品確法で定められた「住宅の耐震性能を表す評価数値」です。1〜3の3つに分けられており、数字が大きいほど耐震性が高いことを表しています。
建築基準法に定める耐震基準を満たしていれば耐震等級1、その1.25倍の強さが耐震等級2、1.5倍の強さが耐震等級3です。
地震に対する強さは柱や梁の太さや筋交いの有無、基礎の仕様、壁面の量などで計算され、品確法で規定された「住宅性能表示制度」に基づいてこれを第三者が客観的に確認・証明したものが「耐震等級3」や「耐震等級2」と表示されます。
一方の「耐震等級3相当」は、この「第三者による確認・証明を受けていないもの」といえるでしょう。
設計・施工上は耐震等級3に求められる水準を満たしてはいるものの、住宅性能評価の手続きを経ていないために「耐震等級3」と表示することができない住宅です。
そこで「実際に耐震等級3に匹敵する耐震性能を持っているならば問題ないのでは?」と考える方もいるかもしれませんが、「住宅性能表示制度の耐震等級3を取得していることで得られる恩恵が受けられない」というデメリットがあります。
その1つが地震保険です。
地震保険では、耐震等級に基づいて保険料の割引を受けられる「耐震等級割引」という仕組みがあります。耐震等級3であれば50%、耐震等級2でも30%、保険料が割引されるのです。
「耐震等級3相当」であっても、実際に耐震等級を取得していなければこれらの割引は受けられません。既存の耐震基準を満たしていれば(昭和56年以降に建築確認を受けていれば)耐震等級1は担保されますが、割引率は10%に留まるのです。
また、住宅ローンの金利優遇を受ける場合にも、それを第三者が客観的に証明していることが不可欠です。
例えばフラット35には、耐震性や省エネルギー性などで一定の水準を満たした住宅を取得する際に、一定期間の金利を引き下げるフラット35Sという仕組みがあります。耐震等級3であれば10年間(Aプラン)、耐震等級2では5年間(Bプラン)、金利が引き下げられるのです。
この条件も「耐震等級を取得していること」ですから、「耐震等級3相当」では適用されません。
「地震に対する強さ」は、住宅を選ぶ際に重視すべき項目の1つといえるでしょう。
耐震等級3という表示は、「第三者によって耐震性能の評価を受けた」という点から一定の安心感を持つことができます。
とはいえ耐震等級3を取得していないからといって、その建物の耐震性能が劣るとは言い切れません。
施工する工務店さん側の立場では、「住宅性能評価の手続きにコストを掛けるよりも、その分良質な住宅を安価で提供したほうが良い」との考え方も存在するからです。
また耐震等級3で定められた水準よりも、より高度な耐震性能を追求しているハウスメーカーなども少なくありません。
住宅を選ぶ基準の中でも特に耐震性能を重視するのであれば、耐震等級に着目するだけに留まらず、より多くの情報を収集することをおすすめします。
> 不動産用語・その他雑学
2024/09/04
両者の違いについてご解説お願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「造成宅地防災区域と宅地造成工事規制区域の違い」について、回答させていただきます。
この2つはいずれも「宅地造成及び特定盛土等規制法(宅地造成等規制法)」で定められた、「崖崩れや土砂の流出などが発生するリスクを抑制するために何らかの対策が必要」と判断されたエリアといえます。
普段はあまり耳にする機会もなく、その名称からは詳細な内容がイメージしにくいのではないでしょうか。
2つの違いを端的に説明すると、新規の宅地造成工事を規制するエリアが「宅地造成工事規制区域」、土砂災害のリスクを内包した既存の造成エリアが「造成宅地防災区域」と考えると分かりやすいでしょう。
宅地造成工事規制区域と造成宅地防災区域に重複して指定されることはなく、「宅地造成工事規制区域には指定されていないが、造成に伴う土砂災害の危険のあるエリアが造成宅地防災区域に指定される」という仕組みです。
宅地造成工事規制区域は「新規造成を規制するエリア」ですから、法律の要件に該当する一定規模以上の宅地造成工事を行う際には、都道府県知事などの許可が必要です。
一方の造成宅地防災区域はこのような許可制度は設けられていませんが、災害リスクの軽減のために何らかの対策が必要と考えられる場合には、宅地所有者などに対して勧告や命令を行うことができるとしています。
造成宅地防災区域と宅地造成工事規制区域に関しては、国土交通省が分かりやすくまとめたリーフレットを発行していますので、こちらも参考にしてください。
宅地造成等規制法の概要と構成
https://www.mlit.go.jp/toshi/web/content/001465914.pdf
> その他不動産購入一般
2024/09/03
頭金なし月々5万円のローン返済の条件でもマイホームの購入が可能だとしたらそればどのような条件が揃った場合ですか?アドバイスよろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
ベストアンサー
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
「頭金なし月々5万円支払いでマイホーム購入は可能?」とのご質問に回答いたします。
結論から申し上げますと、ご質問のケースでもマイホームの購入は可能です。実際に似たようなご条件でマイホーム購入のお手伝いをさせていただいた事例は数多くございます。
「頭金なし月々5万円支払い」という明確な金額の設定がありますから、まずはこの数字をもとに予算総額を算出し、その範囲内で物件を選定するという手順です。
月々の支払額から予算総額を逆算する際には、住宅ローンの金利が大きな影響を及ぼします。
仮に金利1%、420回の支払い(35年間)で試算すると、予算総額は1,771万円となります。これが金利2%であれば、総額は1,501万円です。
物件価格だけでなく、仲介手数料や登記費用、金融機関に支払う事務手数料などの諸費用もすべて含めて予算内に収まる物件であれば、理論上は「頭金なし月々5万円支払い」で購入が可能ということになります。
ただし実際にこの条件で住宅を購入する場合には、押さえておかなければならない重要なポイントがいくつか存在しますので、それについて詳しくご説明いたします。
【金利変動リスク】
一般的に低い金利で借りられるのは変動金利ですが、その名の通り金利変動のリスクがある商品です。このため変動金利の住宅ローンを利用した場合には、購入時点では支払額が5万円を切っていたとしても、金利上昇によって将来的にそれを上回る可能性が否定できません。
変動金利の住宅ローン商品では、0.625%など1%を大幅に下回る金利で借り入れができるケースも珍しくないでしょう。
月々5万円、金利0.625%、420回で試算すると、予算総額は1885万円となります。つまり、購入可能な選択肢は大きく広がることを意味しているのです。
しかし、前述の通り金利変動のリスクを内包しているため、返済の途中で5万円を上回る支払いを余儀なくされるかもしれません。
このため確実に一定の支払額で返済していくのであれば、全期間固定の住宅ローンを選ぶ必要があります。
全期間固定の住宅ローンとして、真っ先に名前が挙がるのが住宅金融支援機構のフラット35でしょう。
2024年9月現在、物件価格の90%超の最低金利は1.93%ですから、この数値を用いて予算総額を試算すると1,525万円です。
変動金利よりも予算が限られるため選択肢の幅が狭くなりますが、金利変動に左右されずに返済期間中ずっと支払額を5万円に抑えることができます。
ただしフラット35には、適合証明書の取得が必要です。端的に言えば、購入する物件が住宅金融支援機構が定める基準を満たしたものでなければならないのです。
購入したい物件が適合証明書を取得できないケースでは、フラット35が利用できません。この場合には、フラット35を住宅ローンの候補から外さなければならないのです。
【住宅ローンの資金使途】
住宅ローンを利用する金融機関によって、借入金から拠出できる資金使途が異なります。例えばフラット35では、固定資産税・都市計画税等の精算金は融資金から支払うことができません。
固定資産税・都市計画税等精算金とは、1年間の固定資産税などの金額を物件引き渡し日を基準に日割りで計算し、買主から売主に支払うお金です。
固定資産税などは1月1日時点の所有者に納税義務が生じるため、年の途中で所有者が変わっても買主から支払うことができません。このため清算金という形で売主に税相当額を渡し、売主から支払うのです。
一般的に購入物件の決済・引渡し時に必要となる「諸費用」の1つとして計上されますが、フラット35を利用する際には自己資金として用意しなければなりません。
【手付金などの一時的な拠出】
頭金なし、つまり自己資金がなくても住宅を購入すること自体は可能ですが、不動産の売買では契約時に物件代金の一部を手付金として支払うのが一般的です。
手付金はあくまでも売買代金の一部ですから最終的には借入に含めることができるのですが、契約から融資実行(決済・引渡し)までの期間は手元から離れるお金といえます。
つまり手付金として支払うお金が手元になければ、契約を結ぶことができません。
手付金は通常、売買代金の10%程度が目安とされています。もちろんこの金額も当事者同士の契約で定めるものですから、できるだけ低く抑えてもらうように交渉すること自体は可能でしょう。
しかし手付金があまりに安すぎると、契約が不安定なものとなりかねません。手付金は解約手付という位置付けで、「買主は手付金を放棄すれば、売主は手付の倍額を償還すれば、契約を解除できる」と定められたものだからです。
仮に10万円の手付金で契約を結んだ後、同じ物件を「100万円高く購入したい」という人が現れたら、売主さんは迷わず20万円を償還して新たな購入希望者と契約するのではないでしょうか。
「頭金なし月々5万円支払い」という条件でマイホームを購入する際に注意すべき主なポイントは、以上の3つです。
「諸費用を含めた予算総額を算出して物件を選ぶ」という手順さえ分かれば、決して非現実的な購入方法ではないことが分かると思います。
ただし月々5万円の支払いといっても、住宅の所有には住宅ローンの返済以外のコスト発生することも考慮しておきましょう。
先に触れた固定資産税・都市計画税もその1つですし、購入物件がマンションであれば毎月ごとに管理費や修繕積立金の負担が生じます。
このようなランニングコストをしっかりと把握しておくことも大切です。
> 住宅ローン・金利
2024/09/03
本審査承認後に消費者金融から借入をしたら承認が取り消されるリスクはあるかについて知りたいです。よろしくお願いします。
宅建士,行政書士,FP2級
こんにちは。ご質問ありがとうございます。
不動産に関する行政手続きや住宅ローン「フラット35」の代理店業務に携わっている廣石行政書士事務所・FP事務所の廣石です。
「住宅ローン本審査通過後であればキャッシングしても大丈夫?」に回答いたします。
本審査を通過した後であっても、キャッシングが原因で承認が取り消される可能性は十分にあり得ます。つまり、「住宅ローンの融資実行までは、本審査通過後であってもキャッシングやカードローンなどはNG!」というのが原則です。
承認通知には「融資実行時点で信用情報が著しく悪化したなどの特段の事情が生じた場合には、ご希望に沿いかねることもございます」などの文言が付されているのではないでしょうか?
キャッシング、つまり本審査の時点では存在しなかった借入を起こすことは、「信用情報の悪化」に該当すると判断される可能性が高い行為です。
キャッシングやカードローンなど金銭の借入だけでなく、クレジットカードや携帯電話の分割払いなども含めて、お金の貸し借りに関する状況は全国銀行個人信用情報センターやCIC、JICCなどいずれかの「個人信用情報機関」に記録されます。
つまり、キャッシングをするカード会社が住宅ローンを組む銀行とは無関係であったとしても、これから住宅ローンの融資をする金融機関はその情報を取得することができるのです。
キャッシングをしたからといって100%承認が無効になるとは言い切れませんが、その可能性が少なからず存在する以上は手を出すべきではありません。
また売買契約に住宅ローン特約(住宅ローンが否決された場合、違約金などが生じずに白紙解約する特約)が設定されていたとしても、本承認後のキャッシングが原因で承認が取り消されたとしたら、買主の重過失とみなされて特約の効力が認められない可能性が高いです。
特約の有効期限をすでに経過した後に否決されたのであれば、そもそも重過失か否かという判断を待つまでもなく特約は効力を持ちません。
つまり住宅ローン本審査通過後のキャッシングは、融資を受けられないだけでなく、違約金の負担を生じさせるリスクをもはらんだ危険な行為といえるのです。
余談ではありますが。
クレジットカードに付帯したキャッシング枠やカードローンは、住宅ローンの審査においても不利な方向に作用しがちです。
これらの契約は「極度額の範囲内であれば繰り返し何度でも借り入れができる」という性格から、過去に一度でも利用実績があれば残債の額に関わらず「極度額いっぱいの借り入れがある」とみなして審査する金融機関が多いからです。
このため住宅ローンを利用する際には、使わないキャッシング枠やカードローンなどは極力解約しておくことも大切です。
当然これらの新たな利用や契約も、住宅ローンの融資実行までは控えましょう。
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